おそうしき読本

さいごの「別れ」について考えよう。

column お葬式の「いま」を考える

VOL1

「家族葬」ってなんだろう

最近、都市部では「家族葬」と呼ばれるお葬式が増えているようです。家族葬とはどのようなお葬式なのでしょうか。また家族葬が増えている理由はなんでしょうか。一般的なお葬式と比べてどこが違うのか、費用は少なくなるのかなど、家族葬について考えてみたいと思います。

最近、都市部では「家族葬」と呼ばれるお葬式が増えているようです。家族葬とはどのようなお葬式なのでしょうか。また家族葬が増えている理由はなんでしょうか。一般的なお葬式と比べてどこが違うのか、費用は少なくなるのかなど、家族葬について考えてみたいと思います。

 

家族葬とは

家族葬は多くの会葬者を招かずに、ごく親しい者だけで行われる小規模なお葬式全般のことをいいます。ごく親しい者とは、家族だけの場合もあれば、親族や故人と縁のある少数の方を招く場合もあり、明確な定義はありません。少人数で密葬を行い、その後に多くの会葬者による本葬を行う場合がありますが、家族葬は密葬にあたるお葬式のみを行い、本葬にあたるお葬式を行わないものと考えてよいでしょう。

家族葬の内容も、これといった明確な基準があるわけではありません。お葬式の儀式として欠かせない納棺と火葬だけで終わらせる場合もありますし、そこにお通夜や告別式を加える場合もあります。遺族の意向次第で自由に決めて構いません。

一般的なお葬式では、遺族は多くの会葬者への対応に追われ、故人とのお別れが十分にできない場合が少なくありません。少人数の家族葬であれば、余計な気をつかうことなく、故人とゆっくりお別れをすることができます。

 

家族葬1

 

家族葬はなぜ増えているのか

都市部で家族葬が増えている理由はいくつか考えられます。ひとつには、地方から都市に出てきた人は親族の多くが遠隔地にいるため、お葬式に招きづらいことがあげられます。また、隣近所との付き合いがお葬式に招くほど深くなくなってきていることも理由のひとつです。しかし、一番の理由として考えられるのは、本当に親しい者だけで故人を見送りたいと望む人が増えていることです。一般的なお葬式はお付き合いの感覚が強く、儀礼的だと考える人が増えているのです。

家族葬の費用はどれだけかかるのか

多くの葬儀社では、通常のお葬式より安価になることを謳った家族葬パッケージを提案しています。確かに会葬者が少数かつ限定されることで費用総額が少なくなるのは間違いありませんが、一般的なお葬式と家族葬の違いを正しく理解することで、実際の費用負担がどうなるのかを考えることが大切です。

一般的なお葬式と家族葬の一番の違いはなんでしょうか。それは会葬者の人数です。家族葬は少人数で行われるため、葬儀場スタッフの人件費や葬儀場の施設費を低く抑えることができます。また通夜振る舞いやお斎(精進上げ)の費用も少なくてすむか、あるいは行わないことで費用をかけずにすみます。また返礼品の費用についても同じことがいえます。このように、通常のお葬式と比べて費用は大幅に少なくてすむように感じられますが、葬儀場、祭壇、お棺などは一般的なお葬式と同様に必要です。一方で、一般的なお葬式では遺族が得られるお香典などは、家族葬ではありません。つまりお香典と葬儀費用を相殺することができないため、一般的なお葬式よりも負担が増える場合があることは理解しておきましょう。

 

家族葬2

 

 

一般葬と家族葬の例
一般的なお葬式 家族葬
 葬儀費用合計  200万円  50万円
 お香典等による収入  170万円  0円
 最終的な支出額  30万円  50万円

 

メリットとデメリット

これまで説明してきたことも交えて、家族葬のメリットとデメリットを整理してみましょう。

 

 メリット
1 会葬者人数の変動による予算変動がない
2 少人数であるため、葬儀場スタッフの人件費や葬儀場の施設費を安価にすることができる
3 通夜振る舞いやお斎(精進上げ)を行わない、やったとしても少人数なので費用を安価にすることができる
4 同様に返礼品の費用を安価にすることができる
5 真に故人を見送りたい者だけによるお葬式となる
6 遺族は会葬者への対応をする必要がないため、故人とゆっくりとお別れができる
 
 デメリット
1 お葬式に参列できなかった故人に縁のある人に対して不義理が生じるおそれがある
2 故人と縁のあった人はお葬式後、自宅を弔問することとなるため、遺族は多くの弔問客の対応に追われる可能性がある
3 お香典などによる収入がほとんどないため、結果的に費用負担が増える場合がある

 

家族葬3

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