おそうしき読本

さいごの「別れ」について考えよう。

column お葬式の「いま」を考える

VOL7

ペットの葬儀と供養について

ペット大国の日本では、ペットも家族の一員として愛されています。ある人は我が子のように、ある人はパートナーのように…。一昔前まで“ペット=愛玩動物”でしたが、昨今は「コンパニオンアニマル(伴侶動物)」という呼び名も一般化されています。そんな大切な家族であるペットが、もしも亡くなったら…? 今回は、ペットの葬儀や供養についてお話しましょう。

ペットの葬儀の大まかな流れは?

人間でもペットでも、大切な存在を亡くした時の悲しみは計り知れません。とても悲しいことですが、お別れの時はいつか必ずやって来てしまうものです。しかし大切な存在だからこそ、安らかに眠れるように、きちんとお見送りしてあげたいもの。そのように考える飼い主が増え、近年はペットの葬儀社・火葬社の需要が高まっています。

ペットの葬儀は、自宅や寺院、専用ホールなどで行ないます。決められた形式があるわけではありませんが、まずは一般的な葬儀の流れを紹介しましょう。

ペット葬3

 

葬儀の流れ

ペットの死亡

葬儀社への連絡
↓(見積もり、検討後)
葬儀社と打合せ

祭壇の設営(自宅で行なう場合)

お葬式(お通夜を行なう場合もあります)
↓(移動)
火葬

 

サービスの例

僧侶による読経

祭壇の準備

ペット専用棺

仏具、線香、ロウソク、供花、写真立てなどの用意

内容・料金等は業者によって異なります。依頼する際には見積もりの提示を求め、家族とよく相談して決めましょう。

ペットの火葬は4種類の方法がある

ペットの火葬の種類は、ペット専用の火葬場で行なう「立会個別火葬」「一任個別火葬」「合同火葬」と移動火葬車が自宅を訪問する「訪問火葬」の4つに大きく分けられます。

立会個別火葬
人間を火葬する時と同様のスタイルで、飼い主が立ち会い、お骨上げをします。

一任個別火葬
ペットの遺体を業者に預けて一任します。返骨を希望する場合は、業者が拾骨し、骨壷などに入れて自宅に届けてくれます。

合同火葬
同時期に亡くなった他のペットと一緒に火葬します。基本的に返骨は不可。合同納骨堂や合同墓地に納骨されます。

訪問火葬
火葬設備を搭載した移動火葬車が自宅を訪問して火葬します。音や車両の外観に配慮した業者が多く、条件によっては自宅の駐車場でも行なえます。

立会個別火葬、一任個別火葬、訪問火葬の場合、業者によっては返骨か納骨かを選択できます。近年は、家族の一員であるペットを自分で供養したいという思いから、返骨を希望する人が増加。四十九日などの節目に納骨する人が多いようです。また、遺骨の一部を指輪やペンダントなどに加工するサービスを行なっている業者もあります(手元供養)。

 

ペット葬2

ペットの火葬料金の目安は?

ペットの火葬料金は、火葬の種類のほか、ペットの種類や大きさ(重さ)で決まります。業者や地域によっても異なりますが、ここでは価格ドットコムで紹介されている料金を紹介しましょう。

立会個別火葬 一任個別火葬 合同火葬 訪問火葬
~2kg

(小鳥、ハムスターなど)

17,000円~ 19,000円~ 15,000円~ 12,000円~
2~5kg

(超小型犬、猫など)

21,000円~ 23,000円~ 16,000円~ 18,000円~
5~10kg

(小型犬)

25,000円~ 27,000円~ 20,000円~ 22,000円~
10~25kg

(中型犬)

35,000円~ 37,000円~ 30,000円~ 32,000円~
25~40kg

(大型犬)

45,000円~ 47,000円~ 40,000円~ 42,000円~
40kg~

(超大型犬)

55,000円~ 57,000円~ 50,000円~ 52,000円~

※上記料金はあくまでも参考程度にし、事前に必ず業者に確認してください。

ペットを納骨して供養する

ペットの遺骨を自宅の敷地に埋葬することもできますが、現代はマンションなどの住宅事情や衛生面への配慮によって、ペットの霊園や納骨堂を利用する人がほとんど。日本各地にペット専用の霊園が数多くできており、葬儀や火葬も行なえる複合型の霊園もあります。

お墓のタイプは、個別墓地、合同墓地、集合墓地の3種類。近年は人間とペットが一緒に入れるお墓も登場しています。納骨堂も含めて、ペットを埋葬する場所はいろいろ。簡単に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

ペット葬4

個別墓地
個別の敷地に墓石を用意して納骨します。墓石代や設置費、管理費など費用はかかりますが、人間のお墓と同様、墓石に名前を刻むことも可能。墓地のレンタルサービスを行なっている霊園もあります。費用の目安/10万円~数十万円程度

合同墓地
供養塔などが用意されたお墓に、他のペットと一緒に納骨します。日々の管理のほか、定期的な法要で合同供養をしてもらえる点がメリット。個別墓地よりも費用の負担が軽く、火葬場との提携により、無償で受け入れて永代供養をしてくれる施設もあります。費用の目安/無料~数千円程度

集合墓地
他の飼い主と共有のお墓ですが、個別の納骨スペースが複数あり、骨壷ごと納骨できます。お墓として供養できるため、一定期間利用した後、合同墓地や散骨に切り替えて供養する飼い主も多いようです。費用の目安/1~3万円程度

納骨堂

多くのペット霊園に併設されている、屋内型のお墓です。納骨スペースの種類は、棚タイプ、コインロッカータイプ、個室タイプなど。多くの場合、ペットの写真や花、お気に入りだったおもちゃなどを一緒に飾ることができます。一般的には期限付きで利用でき、最初の1~2年間は無料といった施設も多数。合同納骨の場合、火葬場との提携によって無料で利用できる施設もあります。費用の目安/年間1万円~数万円程度

その他の供養

散骨
霊園や納骨堂に納骨せず、パウダー化した遺骨を海に還す、新しい供養のスタイル。人間の散骨と同様、近年増加傾向にあります。個別で船を貸し切るか、何組かの飼い主が乗り合わせて合同で行なうか、または業者に代行を依頼することもできます。費用の目安/個別13万円前後~、合同10万円前後~、代行3万円前後~

手元供養
遺骨の一部を身近に置いて供養すること。分骨用のミニ骨壷に納めたり、アクセサリーなどに加工したりと、手元供養の方法・グッズはいろいろあります。合同墓地や散骨で供養する人を中心に、希望する飼い主が増えています。

今回はペットの葬儀と供養についてお話しましたが、参考になりましたでしょうか? もちろん、必ず葬儀を行なわなければならないわけではありません。しかし大切な人が亡くなった時と同様、葬儀をしてきちんとお別れすることは、飼い主が悲しみを乗り越えるための一歩を踏み出す助けになります。愛するペットの死は信じ難いほどつらいものですが、葬儀はその現実を受け入れるきっかけになるのです。ペットを家族の一員としてかわいがってきたからこそ、ペットと過ごす最後の時間も大切にしたいですね。

 

 

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