おそうしき読本

さいごの「別れ」について考えよう。

お葬式の豆知識

お葬式用語

安置とは

息を引き取ってからお葬式が行われるまでの間、遺体は一度、自宅あるいは安置施設にて安置されます。遺体の安置は、お葬式の内容を決めるよりも前に行わなければならないものです。また、安置の手順は安置する場所によって異なる上、それぞれの安置方法によってできることとできないことがありますので、安置方法をどうするかについては事前に考えておくと良いでしょう。ここでは、自宅、斎場それぞれに安置する場合の基本的な手順や注意点についてご紹介いたします。

 

安置とは

安置は、臨終からお葬式を行うまでの間、遺体を保管しておくことです。遺体の主な安置場所は自宅と葬儀社の安置施設であり、遺族の様々な事情や意向によってどちらにするかを決定します。

 

安置2

自宅に安置する場合

自宅で安置する場合、故人との最期の時間をゆっくりと過ごすことができます。自宅は、故人が生前の多くの時間を過ごした場所でもありますので、そういう意味でも自宅へ安置するのは良い方法でしょう。ただし、故人を安置するための十分なスペースを確保することが必要であることと、遺体の腐敗を進めないための処置を行うことも必要です。

 

用意するもの
自分たちで用意するもの 葬儀社が用意してくれるもの
敷き布団、故人の数珠、一膳飯、枕団子など ドライアイス、枕飾り、線香、花(樒)(神式では榊、酒、米、塩、水)など

 

安置1

安置の方法

 

【1】遺体を敷き布団へ

遺体を寝かせるため、白いシーツをかけた敷き布団を用意します。枕にかける布や顔にかける布も、白いものを用意します。寝かせる方向は、可能であれば頭が北向きあるいは西向きになるようにしましょう。これは、お釈迦様が亡くなった時に頭が向いていた方向が北向き、浄土がある方向が西向きであることからきています。

 

【2】寝る態勢を整える

遺体を布団へ寝かせたら枕の高さを調節し、首が体と平行になる高さへ調節しましょう。低すぎると口が開いてしまい、高すぎると下を向いてしまいます。また、手はお腹の上で組ませ、そこへ故人が愛用していた数珠をかけます。


【3】
ドライアイスを置く

遺体は、室温のまま長時間安置しておくと腐敗が進んでしまいます。そのため、特に内臓があるお腹部分を中心にドライアイスを置き、腐敗の進行を遅らせます。置く場所は、みぞおち部分と下腹部、首周りです。傷みが強い場合は、内腿部分にも追加しましょう。

④枕飾り、花(樒)、一膳飯、枕団子を飾る

布団へ安置した後は、遺体の周りに飾る枕飾り、花(樒)、枕飯、枕団子を並べます。枕飾りは、通常葬儀社が整えてくれますので、親族は線香に火をつけて香炉へ置き、花立てへ花を飾りましょう。また、浄土真宗以外の宗派では、一膳飯と枕団子をお供えします。一膳飯は、茶碗に丸く盛ったご飯に箸を一膳垂直に立てたもので、枕団子は米粉をぬるま湯で練って作った団子です。これらは、故人の魂が極楽浄土へ行く際に必要な食べ物であると考えられています。

 

注意点

遺体安置の十分なスペースを確保する

自宅で遺体を安置する際には、安置できるスペースを十分に確保することが必要です。安置する場所は、遺体が入るスペースに加え、お葬式までの間に弔問に来て下さる方を通せるくらいのスペースがあった方が良いでしょう。

部屋の温度は低めに設定する

また、遺体を安置する部屋は、エアコンなどで温度調節できる部屋を選びます。腐敗を進めないためにドライアイスを置きますが、部屋自体が低温の方が、よりきれいな状態で安置しておけるからです。

ドライアイスをきらさない

遺体をきれいな状態で安置するためには、ドライアイスを切らさないことも大切です。成人の場合、1日約10kgのドライアイスが必要です。少なくなって来たら都度追加し、遺体を低温に維持しておきましょう。

エンバーミングを行う場合

近年では遺体の衛星保全処置としての新たな技術としてエンバーミングを行うことが一般化しつつあります。エンバーミングを行った遺体はほとんどの場合、ドライアイスを充てる必要が無い為、遺体がカチカチに凍っているようなことが無く、わずかながらでも故人の温もりを感じてお別れができます。

 

葬儀社の安置施設に安置する場合

自宅に十分なスペースを確保できない場合や、近隣住民の目が気になるような場合、既に葬儀社が決まっている場合などには、葬儀社の安置施設で遺体を安置することができます。安置施設は冷蔵管理する施設が多いため、遺体の管理をしっかりと行ってもらえます。その一方で、お葬式が終わるまでの間に故人と対面する時間が少ないため、後悔のないよう別れの時間を設ける必要があります。

 

葬儀費用残し方2

 

方法

【1】葬儀社を決定する

病院や自宅で臨終をむかえた後、葬儀を執り行ってもらう葬儀社を決定し、遺体搬送のお願いと共に、安置施設にて安置してほしい旨を伝えます。安置施設では、自宅での安置とは異なりお棺に納めて安置されるケースが殆どです。そのため、安置する段階で、既に納棺のための代金も発生しますので、ひとまず安置だけをお願いする…ということはなかなか難しいでしょう。依頼する段階で葬儀社ともめることのないよう、予め葬儀社の目星をつけておくとスムーズです。
【2】面会あるいは付き添い時間を決める

安置施設では、故人と面会をしたり、付き添いをするために宿泊したりできるところがあります。面会や付き添いの有無は葬儀社によって差がありますので、予め調べておくと良いでしょう。面会することはできても長時間の付き添いができない場合や、面会する人数が決まっている場合などは、故人との最期のお別れを十分にできなくなる場合があります。

 

注意点

葬儀社の安置施設に安置してもらう場合は、面会あるいは付き添い時間をしっかりと確保することが大切です。何らかの事情があって安置をお願いしても、やはり故人との最期のお別れは、ゆっくりと心行くまで行いたいものです。葬儀社を決定する際には、故人とのお別れの時間がきちんと確保できるかどうかを必ず確認しておきましょう。

互助会等が運営する葬儀専門施設では個別の安置室を設けていることがあります。そういった施設を利用すれば、お通夜の数時間前まで布団で寝かせた状態で安置でき、遺族がゆっくりと故人に寄り添うことが出来ます。

 

 

 

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