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納棺師とは

納棺師の役割

納棺師は、故人を棺に納める作業を行う職人のことを指します。映画「おくりびと」が第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したことで、納棺師が一気に注目されるようになりましたね。納棺は30分~1時間程度の短い時間の中で行われますが、単なる作業ではなく、「故人の旅立ちの準備をする」という重要な役割があるのです。

 

人が死と向き合うのは、たいていの場合親族や知人が亡くなったときです。大切な人の死と向き合うのは非常につらいもの。葬儀に参列した場合にどっと疲れが出るのは、死というものと向き合ったからです。納棺師は、日常的に人の死と向き合います。30分~1時間の仕事とはいえ、強い精神力が必要な仕事と言えるでしょう。

 

納棺師2

納棺師ができる人

納棺師は特別な資格はないため、誰にでもできる仕事です。しかし、死化粧や着替えなどの作業はコツが必要です。また、それぞれの遺族にとっては一生に一度の儀式であるため、決して失敗できない重要な仕事とも言えます。そのため、納棺師は、少なくとも半年~一年程度の研修を積んだ経験者が行います。実際に納棺師をしている人の多くは、葬儀社の専門スタッフか、フリーの納棺師であることが多いようです。

 

納棺師の仕事内容

湯灌(ゆかん)

湯灌は、故人の体を清める作業です。病院などですでに清拭されている場合は省かれることもありますが、納棺師が行うこともあります。

「湯灌の持つ意味とは」

身支度を整える

納棺師が主に行う作業としては、体の清拭、髭剃りや死化粧、整髪などがあります。故人の身だしなみを整え、「故人をきれいにしてから送ってあげたい」という遺族の気持ちに応えてあげることが目的です。

死因が変死や事故死の場合は、遺族のショックを和らげるよう適切な処置を施してあげることもあります。また、腐敗が進まないよう状態に応じてドライアイスを添えたり、エンバーミングを行ったりすることもあります。

遺体の清拭を終えたら、死装束に着替えさせ、旅の身支度を整えます。旅の身支度は、遺族も一緒に行えます。故人の死と向き合いながら、丁寧に死装束を着せてあげましょう。

 

納棺師4

 

エンバーミング

エンバーミングは、長期保存を目的とした遺体防腐処置のことです。遺体を海外から搬送する場合など、死を迎えてから火葬するまでの時間が大きく空いてしまう場合に施されることがあります。日本ではあまりエンバーミングをする習慣はありませんが、東北で起きた大震災の際には、身元不明者を遺族に確認してもらうため、エンバーミング処理が行われたことで広く知られるようになりました。

また、遺体の衛星保全の観点から湯灌に比べエンバーミングを行うことによって感染リスクを大幅に減少させることが出来る事に加え、ドライアイスによる防腐処置が不必要な為、眠っているような故人と最後のお別れをすることが出来る事も近年エンバーミングが急増している要因でしょう。

棺へ納める

身支度が整ったら、遺体を仰向けのまま棺へ納めます。遺族も参加して問題ありませんので、納棺師にひとこと声をかけてみるとよいでしょう。

納棺の流れについては、「納棺とは」で詳しくご紹介しています。

 

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