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お焼香に関係する言葉

抹香と線香

様々な香料を細かく刻んで混ぜ合わせたもので、火種がある香炉にくべることで、故人の冥福を祈るものです。お焼香の場では、右側に抹香が入った器、左側に香炉が置かれています。お焼香をする際は、親指、人差し指、中指の3本で抹香をつまみ、左側の香炉へ落とします。

一方、線香は、香料を細い棒状にしたもので、抹香よりも長持ちするため、抹香の代わりとして普及したものです。

押しいただく

押しいただくという言葉は、抹香でお焼香を行う際に使われます。抹香をつまんで額へと近づけ、抹香を目の位置よりも高い位置へとかかげる行為のことを言います。

焼香の違い2

 

宗派によるお焼香の仕方の違い

浄土真宗本願寺派

本願寺派のお焼香は、自分の身を清めて香をお供えする行為として捉えられているため、抹香は押しいただかず、つまんだらそのまま香炉へ焚きます。お焼香の回数は1回で、線香の場合は、なるべく抹香に近い形へ近づけるため、1本の線香を2つか3つに折って短くし、立てずに横にして置きます。線香が香炉に置けるような長さになれば良いので、特に何本に折らなければならないかは決まっていません。

 

真宗大谷派

大谷派のお焼香は、本願寺派と同様に押しいただかずに行われますが、焼香の回数は2回です。お供えをするという意味を込めた1回目の焼香に加え、自身の心に豊かな心を取り戻すためという意味が込められた2回目の焼香が行われます。線香の場合は、浄土真宗本願寺派と同様に、細かく折って横に寝かせます。

 

浄土宗

浄土宗では、抹香でも線香でも特にこれといった決まりはなく、僧侶や喪家によって方法が違います。抹香では1~3回押しいただき、線香では1~3本の線香を立てるか寝かせるかしてお焼香を行います。

 

真言宗

真言宗のお焼香は、抹香の場合は3回押しいただくか、3回のうちはじめの1回だけを押しいただき、線香の場合は3本を立てます。この3という数字には、身・口・心を清めるという意味の他、仏・教え・僧侶の三宝を供養するという説や、三毒と言われる3つの煩悩をはらうという意味があると言われています。

 

日蓮宗

日蓮宗では、抹香の場合、1回あるいは3回押しいただく形で、地域や喪家によって回数に違いがあります。僧侶がお焼香をする場合は3回、参列者の場合は1回のみと決められている場合もありますので、判断がつかない場合は確認しておきましょう。また、線香の場合は抹香の回数と同じ本数を立たせます。

 

曹洞宗

曹洞宗のお焼香の回数は2回です。抹香の場合、はじめのお焼香を主香、次のお焼香を従香と言います。主香では故人の冥福を祈り、2回目のお焼香は、1回目のお焼香が消えないようにするためのものとされています。そのため、1回目のお焼香の時のみ押しいただく場合もあります。線香の場合は、1本を立てます。

天台宗

天台宗は特に定められた方法はありませんが、抹香の場合は3回、線香の場合は3本を立てるのが一般的です。抹香の場合は、押しいただくかどうかについても決まりはありません。

臨済宗

臨済宗でも特に決められた方法はありませんが、抹香の場合は1回押しいただき、線香の場合は1本を立てるのが主流です。一度のお焼香に心を込め、丁寧に行われるのが特徴です。抹香の場合は、押しいただかなくても特に問題はありません。

焼香の違い1

以下に、宗派ごとのお焼香の違いについてまとめましたので、ご参考ください。

宗派 抹香 線香
回数 押しいただくかどうか
浄土真宗本願寺派 1回 押しいただかない 1本を数本に折って寝かせる
真宗大谷派 2回 押しいただかない 1本を数本に折って寝かせる
浄土宗 1~3回 1回か3回、押しいただく 1~3本立たせるか寝かせる
真言宗 3回 はじめの1回のみ、押しいただく 3本立たせる
日蓮宗 1~3回 1回か3回、押しいただく 1~3本立たせる
曹洞宗 2回 1~2回、押しいただく 1本を立てる
天台宗 3回が主流 特に決まりはない 特に決まりはない
臨済宗 1回が主流 特に決まりはない 特に決まりはない

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