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死亡診断書とは

死亡診断書とは、医師が死亡した患者の死亡と死因を確定する公式な文書のことをいいます。

死亡診断書には2つの意味があり、その1つは人間の死亡を医学、法律の両面から証明することです。これが無いと法的に人が亡くなったことを証明することができません。死後に行わなければならない様々なこと全ての起点になると言えるでしょう。二つ目は国の死因統計作成の資料となることです。そのため、死亡診断書には死亡者の情報や死因に関する詳細な情報が含まれます。この情報を集計することによって、国民の死因となるものは何かを知ることができます。
死亡診断書は人が亡くなった後に発生する様々な手続きの元になるため、死後一番初めに対応するものとなります。

 

死亡診断書に記載される事項

以下に、死亡診断書に一般的に含まれる主要な事項を詳しく説明します。

 

故人の基本情報
氏名、生年月日、性別

死亡の時刻

死亡した場所の詳細
場所の種別(病院、自宅など)。施設で死亡した場合、その名称

死亡の原因
直接の死因、その原因、直接は関係しないが傷病経過に影響を及ぼした傷病名など。発病の時期、期間など。死因はできるだけ具体的に、科学的な用語を用いて記載されます。例えば、「心臓発作」というよりも、「急性冠動脈疾患による心筋梗塞」という表現が使われます。
死因に影響を与えたり関連したりする要因や状況が説明されることもあります。

手術の有無、詳細な年月日

解剖の有無
もし検死(司法解剖)が行われた場合、その結果や検死の結論が含まれることがあります。

死因の種類
病死、または自然死、不慮の事故、外因死(自殺、他殺など)、不詳の死。外因死の場合、その発生年月日、場所、手段及び状況など。生後1年未満の場合は出生時の体重や妊娠週数、母体の状態、母親の生年月日など。
たとえば、交通事故による外傷であれば、事故の概要や損傷の範囲が説明されることがあります。

医師の情報
診断書を発行した医師の名前、資格、所属医療機関などが含まれます。医師の署名と印鑑が必要です。死亡診断書は、法的な文書であり、死亡の原因や統計情報を追跡するために重要です。また、疾患の流行や死因のパターンなどの公衆衛生情報を収集するためにも使用されます。

死亡診断書を作成できる人

死亡診断書を作成できるのは、医師、または歯科医師のみです。日本では8割以上の人が病院で亡くなると言われていますが、病院で亡くなった場合には担当の医師が死亡診断書を作成します。担当医師であれば、死に至る経緯や流れを詳細に把握しているため、診断書の作成はスムーズに行うことができます。

自然死や事故などの突然死など、医師が立ち会えない状況で亡くなった場合は、改めて診断を行い、死因を特定する必要があります。この場合は、検案(リンク)を行い、死亡診断書でなく死体検案書を作成することになります。いずれの場合も、用紙は同じものになります。

死亡診断書の依頼と受領

死亡診断書の依頼、受領は基本的に同居の家族や親族が行います。申込にあたっては身分証明書の提示と、患者との関係を確認できる戸籍謄本などの公的な書類を求められます。
必要な書類は病院によって異なりますので、事前に確認しておくことをお勧めします。

遺族が高齢で入院してしまっているなど、どうしても難しい場合は委任を受けた第三者が対応することも可能です。この場合、委任状と身分証明書が必要になりますので、忘れず用意するようにしましょう。

 

死亡診断書の作成費用

死亡診断書の作成費用は医療機関によって異なりますが、おおよそ3,000円~10,000円程度、平均して5,000円程度です。作成費用には健康保険が適用されませんので、自由診療と同様に実費になります。

そのため病院によって費用に幅がありますので、作成時に確認するようにしましょう。死体検案書の場合は、死因を調査するため遺体を搬送、保管する費用などが必要になってくるため、死亡診断書の作成よりも費用がかさみます。状況によって3~15万円と相場に幅がありますが、費用が高くなることは覚えておくと良いでしょう。

 

死亡診断書が必要になるとき

死亡診断書は役所に死亡届を提出する際に、必ず必要になります。死亡診断書と死亡届の用紙は一対になっており、双方に記入したあと役所に提出します。死亡届が受理されないと、火葬の許可を受けることができず、遺体の火葬が行えなくなってしまいます。そのため、火葬までには必ず死亡診断書の受け取りと、死亡届の提出を行っておく必要があります。
詳しくは「お葬式に必要な書類と届出」でご紹介していますので、参考にしてみて下さい。

 

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