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余命宣告とは

そもそも、「余命」とは何を指しているのでしょうか。命の残りがどれくらいあるのか、つまりある時点からあとどれくらい生きることができるのかの目安を意味するのが余命です。

人がいつ死ぬかは、誰にも分りません。平均寿命よりもずっと長生きする人もいれば、それよりも早くに亡くなる人もいます。昨日まで元気だった人が突然事故で亡くなることもあれば、重い病気の人が治療で回復することもあります。「寿命」は誰にも分からないのです。

ではなぜ「余命」を宣告することができるのでしょうか。

人が「あとどれくらい生きられるのか」が分かるのは、多くは闘病生活をしている場合です。

特にがんのような致死率の高い病気は、その進行状況によっては回復の目途が立たず、病気の進行具合であとどれくらい生きられるのかをある程度予測することができます。

その場合、医師より「余命宣告」として、余命を言い渡されることになります。

つまり、医療では完治できないと判断されるときに受けるのが「余命宣告」です。

 

個人差によって余命は変わる

但し、余命の計算はあくまでも統計に照らし合わせたものであり、正確に予測できるものではありません。同じ性別・年齢のがん患者であっても、本人の健康状態によって必ず同じ結果になるとは限らないからです。

あと半年と言われた人が何年も生きることもあれば、それよりも早くに亡くなることもあります。

また、診断する医師の判断に任されることになるので、予測の個人差も生じるのが現実です。

つまり、余命宣告がそのまま死期となるとは限らないのです。

最近では正確性に欠けることから、余命宣告を行わない医師も増えています。

しかしある程度の統計に照らし合わせれば、状態が良いか、良くないかの目安にはなりますので、ど今後の対処方法を考える必要があります。

 

余命宣告を受けたら

通常、余命宣告は本人ではなく家族に伝えられることになります。本人に余命を伝えるのは衝撃が大きく、自暴自棄になって治療を放棄する可能性があるからです。

また精神的なショックから、病状が悪化してしまうことも十分に考えられます。

逆に、残りの人生をどう過ごすかを自分で決めたいと考える人もいます。その場合、余命を伝えなかったことで、本人が判断する機会を奪ってしまう可能性もあります。

そのため本人に伝えるかどうかは家族の判断に委ねられるのです。

最後まで伝えないという判断もありますし、伝えた上で残りの人生をどう過ごすかを話し合うという

判断もあります。どちらが本人にとって良いかは、家族間でよく話し合う必要があります。

日本の医療では延命治療が基本になっていますが、最近では尊厳死を選ぶ人も増えています。

 

尊厳死を選ぶ場合

闘病生活はたいへんつらいものです。もし余命が分かるならば、延命治療を受けずに自宅で静かに過ごしたいと本人が希望することも考えられます。これを「尊厳死」と呼びます。

尊厳死とは平穏死とも言われ、過剰な延命治療を選択せずに、自然の経過に任せることを言います。安楽死と混同されがちですが、少しニュアンスが異なります。

医療技術は目覚ましく進歩していきますが、一方で過剰な延命措置が患者に大きな苦痛を与えることも少なくありません。時に患者の尊厳を奪うこともあります。

ただ苦しいだけの日々を過ごすと分かっていて命を伸ばすのなら、自然に任せて死を迎えたいと考える。それが尊厳死の考え方です。

現代医学では、患者の命が続く限り最期まで治療を続けるという考えに従って治療を行います。そのため、尊厳死を選択したい場合はその旨を明確に伝えなければなりません。

その場合は「尊厳死宣言書」を作成し、医師に提示する必要があります。

詳しくは「尊厳死を考える」を参考にして下さい。

延命治療を選ぶ場合

余命半年とされた場合でも、そこから10年生きる人もいます。

余命が分かったとしても、本人が少しでも長く生きることを望む場合は、積極的な延命治療を受けるという選択肢もあります。

日本の終末医療は延命治療が基準となっていますので、尊厳死を選択した時のように宣言書を作成する必要はありません。

但し、延命治療は少しでも命を長らえるための処置で、完治を目指すものでは無いということを理解しておく必要があります。

いずれを選択するにしても、家族間でよく話し合って決める必要があります。もし余命宣告を受けた時点で本人が認知症にかかっていたり、意識の無い状態では本人の意思を確認することもできません。

そういった場合も想定して、本人に遺言能力のあるうちに、余命を宣告された際の希望を書き残しておくよう促すことも必要かもしれません。

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