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正式な「訃報」の出し方

訃報とは、家族が亡くなった旨をお知らせすることです。
故人が亡くなったことを伝えるとともに、お葬式の案内板の役割もしています。「誰が、いつ」亡くなったかと、お葬式が「いつ、どこで」行われるかを正確に通知するという大切な役割を持っています。故人の死とお葬式を必ず同時に通知しなければならないという決まりはありませんので、お葬式の詳細が決まっていない場合はまず亡くなった事実のみを伝え、お葬式の詳細が決まったら改めて案内を出すようにします。

直接口頭で伝えられるのが一番丁寧ではありますが、対象の人数が多い場合はなかなか難しいでしょう。一般的には電話やFAX、また関係者が多い場合や遺族が関係者の連絡先を把握しきれていない場合などは、新聞を使って訃報を出します。

メール、LINEでの訃報

相手が忙しくて電話に出れなかったり、自宅にFAXを持っていなかったりするとなかなか連絡が取れないことがあります。

そういった世情を反映してか、電話やFAXに代わって連絡手段の主流となりつつあるのがメールやメッセンジャー、LINEなどです。これらは正式な訃報の通知方法とは言えませんが、最近では連絡手段の一つになっています。

メールは頻繁に確認しなくても、LINEやメッセンジャーは定期的に確認すると言う人も増えています。

「既読」などの機能によって、相手がメッセージを読んだかどうかの確認ができるという便利な一面もありますし、電話に比べて時間帯も比較的自由に送ることができます。日頃から連絡手段としてこれらを使用している相手の場合は、LINEやメッセンジャーで連絡しても特に問題ないでしょう。

 

FacebookやTwitterで故人の訃報を通知する

故人と親しかった人たちの中には、故人が亡くなったと知ったら驚き、経緯を聞く人もいます。しかし遺族にとっては悲しみの癒えない状況で何度も同じ説明をしなければならず、特に故人が急死した場合などは遺族自身も心の整理がついていない状態のため、つらい思いをするものです。

そういったことを避けるために、メールやLINEなどの個人間のやり取りに使うものではなく、繋がりのある人間には一度に伝えることができるFacebookのタイムラインやTwitterを使って訃報を伝える人も増えています。

以前、タレントが自分の母親のお葬式を写真付きでSNSに投稿し、批判を浴びたことがありました。「人の死」に関しては人それぞれに色々な考えがあり、気分を害する人がいるのは事実です。

しかし、他人のお葬式ではなく遺族が通知の目的で投稿するのは本人の自由だと擁護する声も多くありました。多くの人に故人の最期を何度も説明するのは、遺族にとってとてもつらい作業です。中には驚きのあまり、悪気はなくとも根掘り葉掘り聞いてしまう人もいるでしょう。そういった詳細の説明をSNS上ですれば遺族の負担が減るのは間違いありません。

しかし逆に心ない人の批判を受ける可能性もあるため、もしSNSを訃報に使う場合は、「気分を害する人がいらっしゃるかもしれませんが」と一言伝え、事実のみを端的に伝えるのがトラブルを避ける方法かもしれません。

メールやSNSは手段の一つ

メールやSNSを使っての訃報連絡がマナー違反かどうかについてですが、必ずしもマナー違反というわけではありません。訃報は「故人の逝去」の事実とお葬式の案内を速やかに、正確に伝えるのが目的です。時代に合わせて手段が変わるのは当然のことと言えます。大切な家族を亡くし、悲しみとともにお葬式の準備に追われなくてはならない遺族にとって、利便性の高いものは使うに越したことはありません。但し、「時と場合による」というのがポイントです。

厳密に言えば、メールやメッセンジャー、SNSなどを利用した訃報連絡は“略式”です。

年配や目上の相手には「連絡方法を簡単に済ませようとした」と取られる可能性もあり、注意が必要です。

年配や目上の相手に限ってはまずは電話をかけ、どうしても繋がらない場合にはメールやメッセンジャーを連絡手段として併用するというのが無難だと言えるでしょう。

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