お葬式のマナー
お葬式のマナー
弔電のお礼のマナー
お通夜やお葬式に参列できなかった人から、弔電を頂くことがあります。故人が会社員だった場合は、勤め先の企業や取引先から弔電が届くこともあるでしょう。
お香典への返礼品などとは別の扱いになるため、どのようにお礼をすれば良いか悩む方も多いのではないでしょうか。
ここでは、弔電を頂いた際のお礼のマナーについてご紹介します。
弔電とは
弔電とは、事情があってお通夜やお葬式に参列できない人が送る、お悔やみの電報のことを言います。
訃報を受けて参列したいと思っても、遠方ですぐには向うことができないとか、仕事の都合などでお通夜にもお葬式にも参列できないこともあるでしょう。
また、病気やケガで入院している場合は弔問に訪れることもままならないことがあります。
そんな時に弔意の気持ちを伝えることができるのが弔電です。
弔電はお通夜にもお葬式にも参列できない時にも使われますが、故人が企業や団体に所属している場合は、それらを代表して弔意を表すために送られることもあります。
弔電のお礼の時期
このように、弔意を表してくれた相手に対してはきちんとお礼を送るのがマナーです。
弔電のお礼の時期は、お葬式から一週間以内を目安にすると良いでしょう。お葬式を滞りなく終えたことの報告も兼ねて、生前に故人がお世話になったことへの感謝の気持ちを伝えます。
お礼の方法
弔電のお礼は、お礼状で返すのが一般的です。
故人の死を共に悼んでくれたことへの感謝の気持ちを込めて、お礼状を送りましょう。
実はお礼状は略儀で、先方に出向いて直接感謝の気持ちを伝えるのが正式なお礼の方法です。しかし直接訪ねるとか、電話をかけてお礼を伝えるのは、よほど親しい間柄でなければ相手に負担をかけてしまうこともあります。
そのため、最近は略儀ではありながらお礼状を送るのが一般的なマナーとなっているのです。
お礼文の文面は、以下を参考にしてみて下さい。
●お礼状の例(個人宛)
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例1)先日はご多用のところ 亡き●●の葬儀にお心のこもったご厚志を賜り誠に有難うございました
故人への生前のご芳情に心より感謝し、略儀ながら書中にて御礼申しあげます
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例2)このたびは 故 ●●の葬儀に際し ご丁寧な弔電を賜り 誠にありがとうございました
生前のご厚情に深く御礼申し上げますとともに 今後も変わらぬご指導いただけますようお願い申し上げます
本来ならお目にかかってお礼を申し上げたいところではございますが 略儀ながら書中にて失礼致します
●お礼状の例(会社宛)
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皆さま方におかれましては ますますご健勝のこととお慶び申し上げます
このたびは 故 ●●の葬儀に際し ご多用中にも関わらずご丁寧な弔電をいただき 深く御礼申し上げます
おかげさまで葬儀も滞りなく行うことができました
略儀ながら書中にて 謹んで御礼申し上げます
一般的なマナーとは言え、お礼状の郵送は略式です。必ず「略儀ながら」「略儀ではありますが」などの一文を加えるようにしましょう。
一般的な手紙のマナーと同様に、お礼文の前には「拝啓」、末尾には「敬具」を加えましょう。最後に日付、住所、喪主名を記載します。
お礼状の差出人は喪主にするのが基本ですが、喪主以外の家族の繋がりで頂いた弔電の場合は、その家族の名前も連名にして記載するようにします。
家族ぐるみでお付き合いのあった相手であれば、「家族一同」などと記載しても良いでしょう。
メールやSNSでのお礼は、よほど親しい間柄でなければ基本的に避けるようにした方が無難です。
お礼状の形式
お礼状は、はがきや便箋にしたためて送ります。白無地の物か、柄が入っていても弔事に相応しいものを選ぶようにしましょう。毛筆か筆ペンで書くのが望ましいですが、難しければ万年筆でも失礼にはあたりません。
枚数が多い場合はパソコンで作成してプリントしたり、印刷を依頼しても良いでしょう。その場合は、一言自筆でお礼を加えるとより丁寧です。
弔電と共にお香典などを頂いた場合
弔電のみを頂いた場合は、特に返礼品は必要ありませんので、お礼状のみを送るようにします。但し、弔電と共にお香典や供花などを頂いた場合は、半値から1/3程の返礼品をお返ししましょう。
これは通常の返礼品のマナーと同様です。
詳しくは「お香典返しのマナー」を参考にしてみて下さい。