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お香典とは

お香典とは、お通夜やお葬式の時に故人に対する供養の気持ちを込めて現金を包んで遺族に渡すもののことをいいます。故人と直接はお付き合いがなくても、遺族とお付き合いがあれば、悔やみの気持ちを込めてお香典を包みます。現在の日本では宗教・宗派を問わずに一般的にお香典と称していますが、宗教ごとに包む袋や表書・裏書には違いがあります。

渡す金額の相場は故人との付き合いの深さや自身の年齢などによって、通常5,000円~100,000円の範囲内で変動します。

親のお葬式のお香典

もし自分の親が亡くなって、そのお葬式に参列する際、お香典は必要なのか?と疑問に思う人もいるでしょう。結論から言うと、親のお葬式だからと言ってお香典が必要ないということはありません。相場に従ってお香典を包むのがマナーです。但し、お香典を包むか包まないかは立場によって変わります。

 

喪主の場合

自分が喪主であれば、お香典を用意する必要はありません。

そもそもお香典とは、故人へのお悔やみと供養の気持ちを込めて喪家に渡すものですが、多額の出費が必要なお通夜やお葬式の費用の一部にあてて欲しいとの気持ちから、喪主へ贈るものでもあります。
お香典は誰のもの?」でもご紹介している通り、お香典は喪主への贈与として扱われるのです。

お葬式の主宰者である喪主、または施主は、お葬式の費用を払う立場です。お香典は、多くの場合お通夜やお葬式費用の一部に充てられます。しかしよほどたくさんの参列者が訪れない限り、お香典だけでお葬式費用が賄えるということはありません。足りない費用は喪主や施主が負担するか、遺産があればそれを充当するなどしてお葬式費用を支払います。

そのため、喪主や施主が自分で主催するお通夜やお葬式にお香典を支払う必要はないのです。

 

喪主でなく、世帯を別に構えている場合

親のお葬式であっても、自分が喪主でなく、また別世帯を構えている場合があります。その場合は、お香典は必要になります。たとえば父親が亡くなって母親が喪主を務める場合、自分が子供の立場であって、かつ別世帯を構えている場合はお香典を包んで渡すようにしましょう。

また、長男や長女が喪主を務める場合で自分が次男や次女などの場合も、香典を包む必要があります。この場合、故人と最も近しい立場であるため、お香典の額はその他の親族よりも多くなります。但し自分が喪主でなくても、お葬式費用を負担する場合は話が変わってきます。

例えば長男が喪主で自分が次男や長女などの場合で、お葬式にかかった費用を折半で負担する話になっていたとします。その場合は別途お香典を包む必要はありません。

 

同世帯で故人の扶養家族だった場合

自分が故人の扶養家族で、独立していない場合はお香典を包む必要はありません。例えば父親が亡くなって母親が喪主を務める場合で、自分が収入を得ていない学生である場合などは、お香典を包む必要はありません。通常世帯主が亡くなった場合は、その配偶者が変わって世帯主となります。その場合、自分は母親の扶養家族に入ります。お香典は世帯で一つ包むものですので、喪主を務める人間の扶養家族である場合は別途にお香典を包む必要はないのです。

しかし同世帯であっても、収入を得ている場合は少し話が変わってきます。実家で暮らしていても、既に就職して収入を得ているというケースもあるでしょう。同じ家に暮らしていれば親に甘えたくなる気持ちもありますが、住居が同じであっても社会人として生活をしている場合はお香典を包む必要があります。

お香典は必要ないと喪主から言われている場合

喪主からお香典辞退の旨を伝えられている場合は、お香典を包む必要はありません。どういうケースかというと、例えば故人が遺した遺産からお葬式費用を支払うことを決めている場合などです。お葬式費用は相続税の対象外となるため、相続財産から控除され、相続税が軽減されるというメリットがあります。

葬儀費用は被相続人の死亡後に発生するため相続財産には該当せず、相続対象外となるからです。ただし、葬儀費用であったとしても、控除できるものとできないものが存在するという点は覚えておきましょう。詳しくは「遺産でお葬式費用を払える?」を参考にしてください。

このように、自分の親のお葬式ではお香典が必要な場合とそうでない場合があります。ケースバイ・ケースになりますので、ぜひ参考にして下さい。お香典を包む場合の金額は、「お香典の相場とマナー」でご紹介しています。

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