facebookでシェア twitterでシェア
席順で故人との関係を表す

お葬式の席順は、実は故人との関係を表すのに重要な役割を果たしています。簡単に言えば、故人と関係の深い順から祭壇に近い席に座るのが一般的です。
そのため、関係が浅くなるほど故人から遠い席になります。
これは日本のお葬式の九割が仏式で行われていることにも深く関係しており、お葬式の間にお焼香を行うため、この儀式を円滑に進めることができるような席順になっているのです。
そのため、来賓の席を前方に配置し、新郎新婦の家族はホストとして後方に座る結婚式とは逆になります。

お焼香は故人と関係が深い順に行う

お焼香の順番を考えた上で今の席順が決まっているとすれば、お焼香の順番とはどのように決まっているのでしょうか。実は、お焼香は喪主を筆頭に、故人と関係の深い順に行うことになっています。
喪主がまず一番初めにお焼香をし、次に遺族、親族が行い、その後に友人・知人や仕事関係と続きます。
左右の席にも意味があり、祭壇に向かって右側に遺族・親族が座り、その他の会葬者が左側に座ります。また、その中でもより故人と近しい間柄だった人間が前方に座るのが基本です。
これは、お焼香の順番が右から左へと進み、また故人と近しかった会葬者からお焼香を行うことを円滑にすることが理由となっています。
但し前提としてはそうであっても、実際には家族単位で座ることも多く、必ずしも前列の席が故人とより親しい間柄だったと言うわけではありません。
また、お焼香を二つ用意して遺族のあとは左右同時に行う場合もあり、この場合は遺族・親族が右側に座ることにこだわらず、左右の前方の席に座る場合もあります。

迷った際には左側の後方へ

喪主や遺族は、葬儀場のスタッフが席を案内してくれますので、特に迷うことはないでしょう。一番迷うのは遺族・親族以外の会葬者です。自分はどの位置に座れば良いか迷う場合は、祭壇に向かって左側の後方に座るのが無難です。また、遠縁の親戚や友人・知人、会社関係の場合はより後方に座る方が良いでしょう。
但し、気を使いすぎて、遺族や親族以外が全員後方に座り、遺族・親族と会葬者の間の席が空いてしまうことも考えられます。それはそれで焼香の進行の妨げになるため、遺族や葬儀場のスタッフに前方の席を進められた場合は、勧められる通りにした方がスムーズです。

夫、または妻の親族のお葬式の場合

お通夜やお葬式では、家族単位で座ることも多くあります。もし夫、妻、子の三人で参列し、同じ列の席が二つしか開いていない場合は、次の列に家族が並んで座っても問題ありません。
しかし、夫、または妻が喪主だった場合は、変わります。
喪主は右側の一番前の中央側の席に座ります。故人の配偶者(喪主の母親、または父親)が存命であれば、喪主である夫(妻)の横に故人の配偶者、兄弟がいれば年齢の順に座ります。
血縁の濃い順が基本ですので、この場合は家族単位ではなく、喪主の配偶者や子はその次に座るよう案内されることもあります。
但し、自分が座るべきと思っている席に他の会葬者が座っている場合もあります。
この場合、無理にルールにこだわる必要はありませんので、空いている席に座れば良いでしょう。

地域によって異なるルールがある

ここまで一般的なルールについてご紹介しましたが、地域や親戚によってもルールが異なる場合があります。お葬式は地域に根差した儀式でもあり、地域の常識の違いによってルールが様々なのが実情です。
飛行機や新幹線のように指定席だったら迷わずに済みますが、地域や家族によってルールが異なると言うのはなかなか難しいものです。
迷う場合は遠慮せず、葬儀場のスタッフに確認するのが良いでしょう。

関連する記事

Related Articles

お葬式のマナー

カテゴリで記事を探す

Category Articles