facebookでシェア twitterでシェア
生命保険の受取方法

まずは保険会社に連絡を入れる

被保険者が亡くなったら、まずは保険金の受取人が保険会社へ連絡を入れましょう。生命保険の受け取りは、ここから始まります。被保険者が亡くなったからと言って、保険会社から生命保険の案内をしてくれることはありませんので、必ず連絡を入れるようにしましょう。

保険会社から確認される内容は、以下のとおりです。連絡をする前に予め情報を集めておくとスムーズに進みます。

・被保険者の氏名

・保険証券番号

・死亡日、死亡原因

・連絡した人の名前、被保険者との関係

・死亡前の入院や手術の有無など

保険受取01

必要書類を提出する

保険会社へ連絡をすると、請求書が送られてきます。請求書を返送する際は、必要書類も一緒に同封します。一般的には、以下のような書類が必要となります。必要書類の内容については保険会社によっても異なりますので、詳しくは保険会社の指示に従ってください。

保険会社から送られてくる請求書

保険証券

・被保険者の本人確認書類(死亡記載がある住民票など)

・受取人の本人確認書類(住民票、運転免許証、健康保険証、戸籍抄本など)

・受取人の印鑑証明

・死亡診断書または死体検案書、災害死亡の場合は事故を証明する書類

保険金が支払われるタイミング

保険金は、書類等が保険会社へ到着した日の翌日から起算して、5日以内に振り込まれます。5日以上経過後に支払われた場合は、延滞利息も一緒に支払われます。ただし、これは免責事由や告知義務違反がなく、必要書類等にも不備がなかった場合です。これらの中で再度確認の必要が出た場合は45日以内に振り込まれ、弁護士法などの法令に基づく紹介が必要な場合は、180日以内と定められています。

 

保険受取02

生命保険の受取期限

注意しなければならないのは、生命保険の受取期限です。生命保険は気持ちが落ち着いてから手続きしようと思っていたら、生命保険が請求できなかった…という例もあります。

生命保険には消滅期限がある

生命保険の請求権は、死亡から3年までです。これは保険法第95条第1項に定められています。

“第九十五条  保険給付を請求する権利、保険料の返還を請求する権利及び第六十三条又は第九十二条に規定する保険料積立金の払戻しを請求する権利は、三年間行わないときは、時効によって消滅する。”

※保険法第95条より抜粋

生命保険を請求する場合は、被保険者が死亡してから3年以内に行うようにしましょう。

消滅期限が過ぎてしまったら

保険法で定められた消滅期限が過ぎてしまった場合でも、念のため保険会社へ連絡してみましょう。保険法で定められていたとしても、保険会社によっては受け入れてくれることもあるからです。

以前は生命保険を家族に内緒で加入し、死亡後のサプライズとして持っておいたという人もいます。しかし、保険金の存在に気付かないまま消滅期限内を迎えてしまったら無意味になってしまいます。のこされた家族に確実にお金を残すためには、生きているうちから生命保険の内容や証券の場所などを伝えておいた方が良いでしょう。
その他の財産と合わせて、「エンディングノート」を活用するという方法もあります。

保険受取05

生命保険の相続税

生命保険が課税される場合

被保険者が保険料を負担していた保険を受け取る場合、受取人に相続税が課税されます。

ちなみに、保険料を負担していたのが被保険者でなく受取人だった場合は「所得税」となり、被保険者と保険料負担者が異なり、これら以外の人が保険金受取人になった場合は「贈与税」となります。

被保険者 保険料負担者 保険金受取人 税金の種類
所得税
相続税
贈与税

※国税庁ホームページより抜粋

相続税には非課税枠がある

相続税が課税される生命保険は、一定の非課税枠が存在します。ただし、これは保険金受取人が法定相続人の場合に限られます。

保険金受取人が法定相続人である場合は、以下のような計算式で非課税金額が計算されます。

(非課税金額) = 500万円 × (法定相続人の数)

例) 妻1人、子3人が保険金を受け取る場合

500万円 × 4 = 2,000万円

非課税額の計算をする場合は、法定相続人の中に相続放棄をした人がいた場合でも、人数に含めて良いことになっています。

相続税の計算方法

非課税額が分かったら、相続税を計算してみましょう。計算方法は、非課税額を引いた課税額がいくらかによって以下のように変わります。

法定相続分に応ずる所得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

※国税庁ホームページより抜粋

 

例)非課税枠をぬいた金額が2,000万円だった場合

2,000万円 × 10% - 50万円 = 250万円

基礎控除については「相続税の基礎控除縮小」で詳しくご案内していますので、確認してみて下さい。

関連する記事

Related Articles

お葬式が終わったら

カテゴリで記事を探す

Category Articles