お葬式のマナー
お葬式のマナー
自宅を訪ねる弔問客の対応方法
通夜やお葬式に参列できなかった人たちが故人の死を悼み、後日故人の自宅を訪ねてお悔やみを伝える場合があります。
ここでは、喪家としてどのようにして弔問客を迎えるかについて、ご紹介します。
お葬式のあとしばらくは弔問客の対応準備を
故人と親しかった人が、どうしても都合がつかずにお通夜にもお葬式にも参列できなかった場合に、後日自宅を訪ねてくることがあります。
また、最近多くなっている家族葬で葬儀をすました場合にも参列できなかった友人や会社関係の方々が後日自宅を訪ねてこられることがあります。
遺族は故人を亡くした心の傷も癒えないまま通夜、お葬式の対応をし、ようやく一息ついているところではありますが、わざわざ故人の死を悼んで遠方から足を運んでくれる弔問客もいます。故人を亡くした悲しみを分かち合ってくれる相手として、ここはできる限り丁重に対応したいものです。
お葬式が終わった後、しばらくの間は弔問客の対応をする機会があるかもしれませんので、その際に困らないような準備をしておくと安心です。
弔問客対応のマナー
お通夜やお葬式のように気を張る必要はありませんが、弔問客の対応でいくつか気を付けておきたいマナーをご紹介します。
●玄関と仏間は清潔に
事前に弔問の予定を告げてくれる場合もありますが、中には仕事や外出の途中に立ち寄りの連絡が入る場合もあります。
急な場合に備えて、玄関や仏間は清潔にしておくと良いでしょう。
●服装
弔問客の対応にあたって、喪服に着替える必要はありません。普段着で十分ですが、あまりにもラフな服装は失礼にあたりますので、避けたほうが無難です。スウェットや部屋着などはできれば避けるようにしましょう。また、派手な色やアクセサリーを身に付けるのは避け、色合いは落ち着いたものを選ぶと良いでしょう。肌の露出が多い服装もNGです。
●玄関先で帰る弔問客の場合
遺族に気を使って、玄関先でお悔やみを述べた後香典を渡して帰ろうとする弔問客もいます。その場合、「ぜひお線香をあげて頂けませんか」などの言葉をかけ、仏間や後飾り祭壇を設置した部屋へ上がって頂くよう促してみると良いでしょう。
一度促して断るようであれば、無理に勧める必要はありません。
●上がってお悔やみを受ける場合
こちらが促した後上がってお線香をあげてくれる弔問客もいます。その場合は、お茶と簡単なお茶菓子を出すようにすると良いでしょう。子供連れで来られる場合もありますので、ジュースなども用意しておくと安心です。
遺族も親しくしている弔問客であれば故人の思い出話をしたり、知らない相手の場合は生前どのように故人が世話になったかなどを軽く話すのも供養になります。
故人が亡くなった際の様子を聞かれる場合もありますが、これに関してはあまり詳細に伝える必要はありません。
故人の最期の状態によっては、弔問客も返答に困ってしまいますし、遺族側もつらい気持ちがよみがえってしまうからです。
中にはお線香をあげてすぐに帰る弔問客もいますが、この場合は無理に引き留めないようにするのがマナーです。
●返礼品をいくつかストックしておく
弔問客は、多くの場合香典を持参してきます。供物や供花を持参する場合もあるでしょう。後日郵送でもかまいませんが、できれば即返しで返礼品を渡せるようにしておくとあとあと手間が省けます。内容に関してはお通夜やお葬式で参列者に渡す返礼品と同じようなもので構いません。
お葬式で渡した返礼品を数点大目に注文しておくか、別途菓子折りなどをストックしておくと良いでしょう。
●帰り際の挨拶
弔問客の訪問を受けた際には、忙しい中わざわざ時間を割いて足を運んでくれたことに感謝の気持ちを伝えましょう。
故人が生前お世話になったことについてのお礼を述べ、それと併せて訪問して頂いて故人もきっと喜んでいますと伝えると良いでしょう。