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遺品とは

遺品には様々なものがあります。衣服や装飾品、靴、バッグ、帽子など、生前に故人が身に付けていたものから、楽器や書籍、パソコンやスマホなどの電子機器なども遺品になります。また、生活するために必要なテレビ、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、冷暖房機などの家電、箪笥やクローゼット、テーブル、ソファーといった家具も遺品になります。そのまますべてを残すことは難しいため、遺族は形見分けをしたり、リサイクルショップへ売却したり、処分するなどをして整理する必要があります。

遺品としての写真やアルバム

遺品を整理するにあたって、一番悩むのは写真やアルバムではないでしょうか。最近はデジタルデータとしてメディアに残したり、クラウドサーバへ保存しておく形が主流となっています。しかしデジカメが登場する以前の写真は現像してプリントし、アルバムへ貼って残すことが一般的でした。そのため、故人亡きあとはたくさんの写真やアルバムが遺されることになります。

これは遺族にとって、在りし日の故人を偲ぶことができるとても大切な遺品ではあります。しかし十分な収納スペースがある場合は別ですが、昨今の住宅事情を考えると、全てを保存しておくのは難しいのが現実です。残す写真と処分する写真を整理して、一部のみ保存するというのが現実的でしょう。

写真やアルバム整理のコツ

故人の写真やアルバムを整理するにはいくつか方法がありますが、ここでは一般的な手順とコツをご紹介します。

 

保管場所を決める

整理の前に、まずは保管場所を決めましょう。保管スペースを決めると、自ずと残せる内容が決まってきます。残したいものを残すという積み上げ式で行くと、どうしても数が多くなりがちです。たとえばアルバム2つ分の保管場所しかないのに、アルバムが10冊ある場合は8冊分の写真を処分しなければならないということになります。まずは残せる分量を決め、それに添って優先順位をつけるようにします。

 

写真を分類する

次に写真を全て集め、以下で分類します。下に行くほど優先順位は下がると考えて下さい。優先順位を元に、残す写真を決めていきます。

・故人が一人で写っている写真
・故人が家族と写っている写真
・成人式、結婚式などの記念写真
・故人が友人や知人と映っている写真
・風景や建物のみで、故人が写っていない写真

もちろん、これは一つの目安です。優先順位は家族で話し合って、決めるようにすると良いでしょう。故人が遺言を残していた場合は、遺言を最優先に考えて下さい。


写真の保管方法

残す写真を決めたら、次は保管方法を考えます。

・アルバムに貼って保管
古いアルバムを活用して必要な写真を貼りなおしても良いですし、新たにアルバムを用意しても良いでしょう。

・データ化して保管
写真のまま保管する場合には物理的にスペースを確保しなければなりませんが、データ化して保管する場合は省スペース化が可能です。この場合は記録したメディアの保管場所だけで済みますし、クラウドサーバ上に保存すれば保管スペースも必要ありません。ただしサーバの容量には制限がある場合がありますので、いずれにしても整理をする必要はあるでしょう。


写真をデータ化するには

写真のデータ化にはいくつか方法があります。

・スマホでデジタルデータ化する

スマホで写真をデータ化するために、いくつかアプリが提供されています。多くのアプリが無料で提供されており、自宅で簡単に写真をデータ化できます。但し一枚ずつデータ化する必要があるため、大量の写真をデータ化するには向かない方法です。特に急ぐ必要が無ければ時間をかけて少しずつ進めていくことも可能です。

・専門業者に依頼する

専門業者に依頼すると、写真やアルバムを預けるだけで全てをデータ化してくれます。料金は業者によって異なりますが、1枚20~50円程度に設定されており、枚数が増えるとボリュームディスカウントが効いて単価が下がります。急ぐ場合や、自身でデータ化する時間が取れない人には選択肢の一つになります。

写真の処分方法

分類の結果残さないことに決めた写真については、どのように処分すれば良いのでしょうか。方法としては二通りあります。


普通ゴミとして処分する
写真は可燃ごみとして処分することができます。人の顔の写ったものをゴミとして出すことが気になる場合は、シュレッダーに掛けたり、不透明な袋に入れて処分すると良いでしょう。


お焚き上げを依頼する

故人が写った写真をゴミとして処分するのは気が引けるという事もあるでしょう。その場合は、お寺に持ち込んでお焚き上げを依頼することもできます。費用は場所によって異なりますが、まずは対応が可能かどうかも含めて確認してみると良いでしょう。お焚き上げは自身でも行えますが、自宅で写真を燃やすことになりますので、火の扱いには十分に注意して下さい。

このように遺族の事情によって、全てを残すことができない写真やアルバムは整理の必要があります。しかし、故人の生きた証として大切な遺品であることには間違いありません。手元に残す写真はもとより、処分する場合でも、できるだけ丁寧に扱いたいものです。

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