お葬式のマナー
お葬式のマナー
僧侶が複数いる場合のお布施の渡し方
必ずというわけではありませんが、お葬式や法要に僧侶が複数同伴する場合があります。地方では珍しいことではなく、宗派によっては脇導師や役僧なども併せて7名もの僧侶が対応することもあります。こういった場合、気になるのはお布施の金額や渡し方です。
ここでは、僧侶が複数いる場合のお布施の金額や渡し方についてご紹介します。
僧侶が複数いるのはどんな場合?
「導師とは」でご紹介している通り、お葬式や法要の全体の進行を担う立場の僧を「導師」と呼びます。都心では導師が一人で葬儀や法要に当たるケースが多くありますが、地方では「脇導師」や「役僧」が同伴し、複数でお葬式を進行することが少なくありません。
地方や宗派によっては僧侶が1名だけだと略式だとされる場合があり、正式なお葬式にする場合には僧侶を複数呼ぶことが常識だと考えている人たちもいます。
とはいえ、お布施は30万円だとして、導師一人と脇導師が二人の計3名だとしたら30万円×3人で90万円払わないといけないのでしょうか。もしそうだとして、7名同伴したら、お布施だけでも大変な額になってしまいますね。
依頼時に確認するのが確実
もちろん、頼んでもいないのに複数の僧侶がやってくることはありません。菩提寺や葬儀社を通して依頼する際に、僧侶は何名必要か必ず聞かれますので、その際にお布施の額についても確認しておくと確実でしょう。
もちろん、僧侶が複数いるからといって倍のお布施を支払う必要はありません。確認した際に大体の相場を伝えられたら、それは2名分のお布施の額ということになります。この際、「それは導師様の人数分ということで宜しいでしょうか?」と聞いてしまっても失礼にはあたりません。但し車代、お膳代については人数分用意するのが一般的です。
まとめて渡すか、個別に渡すか
仮にお布施が40万円だとして、複数の僧侶が同伴した場合には人数分に分けて出すのか、導師にまとめて支払うのか、その渡し方についても悩むところですね。
これはお寺によって変わりますので、金額を確認する際に合わせて確認してみて下さい。
まとめて導師に支払えばよいと言われる場合もありますし、導師と脇導師それぞれに渡すこともあります。
分けて渡す場合の注意点としては、導師の大目に包むのが一般的です。
あくまで参考ですが、たとえばお布施の総額が40万円だとしたら、導師に20万円、脇導師に10万円づつといった具合です。
お布施についてはまとめて渡せば問題ない場合もありますが、お車代、お膳代はそれぞれ個別の封筒に入れて渡すようにしましょう。
当然ながら、戒名料は僧侶の人数とは関係ありません。
以下に渡し方についてまとめましたので、参考にしてみて下さい。
●お布施
・総額の相場、渡し方について菩提寺、または葬儀社を通じて確認する。
・個別に渡す場合、僧侶に大目に包み、次に脇導師、次に役僧と金額を変える
●お車代
・個別の封筒に入れて一人ずつ渡すようにする。
●お膳代
・個別の封筒に入れて一人ずつ渡すようにする。
●表書き
白い無地の封筒に、墨字で表書きする。(筆ペンなどでも可)裏面に金額の記載も忘れずに。
それぞれの金額の相場については、「お布施の意味と相場」でご紹介しています。