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形見分けとは

形見分けとは、故人の愛用していた品々を残された親戚縁者、友人・知人が受け継ぐことを言います。品物を通して残された人間が思い出を分かち合うという意味もあり、「形見分け」は、供養の一つと考えられています。

 

贈る側のマナー

形見分けを贈る場合には、いくつか気を付けるマナーがあります。相手の身になって、喜んでもらえるものを贈るようにしましょう。

受け取ってもらえるかを確認する

形見分けをする場合、一番に配慮すべきなのは相手の負担にならないようにすることです。贈る側は受け取ってもらえたら嬉しいかもしれませんが、受け取る側にとっては重荷になるケースもあります。また、好みに合っているかどうかも大切なポイントです。

まずは受け取ってもらえるかどうかを確認し、負担になる場合は遠慮なく言ってほしいと前置きをすると良いでしょう。ギフトとは違うので包装する必要はありませんが、出来る限り綺麗な状態にして渡すのがマナーです。

 

目上の人に贈るのは避ける

形見分けは目上の人間から目下へ贈るのが基本です。昨今では目上目下とこだわる人も減っていますが、中には気にする人もいます。

相手が目上の場合は「本来であればこちらからお贈りするものではないですが」などと、目下であることを詫びてからお伺いを立てるようにすると無難です。

 

高価なものは贈らないようにする

高価なものを贈ると、場合によっては相続と見なされて相続税がかかってしまう可能性があります。形見分けは慣習上相続税の対象から外れていますが、あまりに高額なものは相続の対象と見なされる可能性があります。

ケースとしては多くはありませんが、絵画や装飾品、骨董品などは注意が必要です。

 

形見分けするもの

衣服

着物のように長く受け継がれるものもあれば、スーツやワンピースなど普段着にできるようなものもあります。いずれもクリーニングした綺麗な状態で贈るのがマナーです。

皮のジャケットやコートなども形見分けされることの多いアイテムです。

 

持ち手や金具が壊れている場合は修理してから送るようにします。皮の素材はクリーニングに出すと綺麗になりますし、最近では古くなった鞄をリメイクしてくれるサービスもありますので、贈られる人の好みに合わせてリメイクすると言うのも一つの手です。

 

時計

まずはきちんと使えるかどうかをチェックします。壊れていたり電池切れになっていたりするものは、修理して使える状態にしてから贈るようにしましょう。

鞄と同様リメイクサービスがありますので、皮のバンドを取り替えたりブレスレットに交換したりすることもできます。男性用でも、女性用にリメイクすることが可能です。

 

貴金属、アクセサリー、小物

指輪やネックレス、ブローチ、カフスやタイピンなどの小物も良く形見分けされる品物です。但し、こちらもデザインの流行りがあります。真珠のネックレスなどのフォーマルなものは別ですが、普段使いのアクセサリーなどは鞄や時計と同様にリメイクして贈ると良いでしょう。

 

書籍、レコードなど

絶版になっているものや、手に入りにくくなっている書籍やレコードなどのコレクションは、同じ趣味を持つ相手には喜ばれる形見分けの一つです。

同じ趣味を持っていないと価値が分からないことも多いので、可能であればコレクションを確認してもらう機会を作り、本人が気に入ったものを贈るようにすると間違いありません。

 

形見分けを受けるときのマナー

遺族から形見分けの申し出を受けた場合は、出来る限り受けるようにするのがマナーです。但し、どうしても受け取れない事情がある場合は、事情を説明して丁寧にお断りするようにしましょう。その場では受け取っておきながら、結果的に処分するというのは避けたいものです。

 

形見に返礼の必要はない

ご説明したとおり形見はギフトではありませんので、例え譲り受けた品物が高価であっても、形見への返礼は必要ありません。形見分けは、故人の遺品を譲り受けた人間が大切に使うことが供養になります。形見の品を大切に使うことが故人にも、遺族にも最大のお返しになると思って大切に使って下さい。

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