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お通夜のお香典

お香典とは、故人に対する供養の気持ちを込めて現金を包んで遺族に渡すものをいいます。
香典袋には、白黒の水引がかかった不祝儀袋を使用し、表書きには「御霊前」や「御香典」と書かれたものを選びます。通常はお葬式のあとに火葬するため、お通夜ではまだ故人が「仏」になっていない状態です。そのため「御仏前」は使えませんので注意が必要です。但し、浄土真宗では人は無くなるとすぐに阿弥陀如来が浄土へ導いて仏になるとの考えから「御仏前」と書かれたものを使用いたします。

迷った際には「御香典」と表書きされたものを選ぶのが無難でしょう。「御香典」の不祝儀袋は全ての宗派で使用できます。

名前は薄墨でフルネームを記載します。お香典の金額は故人との関係性や地域によりますが、一般的には5,000円から10,000円が多く、親しい関係の場合は1万円以上を包むこともあります。お札は新札を避け、使用済みのものを用意しますが、新札しかない場合は一度折り目をつけると良いでしょう。お香典にはきりのいい金額を包むのが一般的ですが、そうでなければならないという決まりはありません。ただ、苦労を想起させる(九)、死を想起させる(四)の数字は避けるのが慣習です。香典袋は袱紗に包んで持参し、受付で袱紗から取り出して渡します。渡す際には「この度はご愁傷様です」と一言添え、丁寧に対応することが求められます​。

お葬式でお香典を渡す際のマナーも同様です。お通夜とお葬式の両方に参列する場合は、どちらか一方でのみお香典を包むのでかまいません。

服装と持ち物

お通夜は本来、訃報を聞いた故人と縁ある人が「取り急ぎ駆けつける」というものでした。そのため平服でも失礼にはあたりませんでしたが、現在ではお葬式で会葬できない人のためのお悔やみの場という意味合いが強くなっているため、お葬式同様にブラックフォーマルを着用するのが一般的です。
男性は黒のスーツに白いシャツ、黒のネクタイ、黒の靴を着用します。女性は黒のワンピースやスーツ、黒のストッキング、黒の靴を選び、アクセサリーは控えめにします。結婚指輪や一連の真珠のネックレスは許容されますが、それ以外の光沢のあるものや派手なデザインは避けます。女性のアクセサリーは「どれが正解?お通夜・お葬式でのアクセサリー」で詳しくご紹介しています。

また、持ち物として数珠を持参します。数珠は仏教の礼拝具であり、焼香や祈りの際に使用されます。その他、ハンカチやティッシュ、シンプルな黒のバッグを持つと良いでしょう。バッグは派手な装飾がない落ち着いたデザインを選びます​。

髪型については、男性の場合過度にワックスやジェルを使ったセットは避け、清潔感のある髪型を心がげましょう。

女性も同様ですが、ロングヘアの場合は黒いピンやヘアゴムでまとめると良いでしょう。メイクやネイルもシンプルが基本です。服装がきちんとしていても、髪型やメイク、ネイルで印象が変わってしまうため、注意が必要です。流行りのジェルネイルなどの対処法については「女性必見!お葬式でのネイルは?髪の色は?」でご紹介していますので参考にしてみて下さい。

 

開場への到着時間

お通夜に参列する際の到着時間は、開始時間の15分から30分前が理想的です。遅刻は出来る限り避けるべきで、交通手段や所要時間を事前に確認して、余裕をもって出かけましょう。
到着後は、まず受付でお香典を渡し、芳名帳に名前を記入します。その際、静かに一礼して故人に対する敬意を示します。やむをえない事情で間に合わず、読経中に到着してしまった場合は、無理に入場しないほうが無難です​​。タイミングは会場スタッフの誘導に任せると良いでしょう。

お悔やみのことば

お悔やみの言葉は、遺族に対して故人の死を悼む気持ちを伝えるためのものです。お悔やみの言葉を述べる際は、遺族のことを思いやりながら、気持ちを簡潔に伝えるようにしましょう。「この度はご愁傷様です」「心からお悔やみ申し上げます」「お力落としのことと存じます」といった表現が一般的です。

遺族は、故人を亡くされて間もない時期にお葬式の手配や参列者の応対をしなければなりません。自分の気持ちの整理だけでも精一杯であることが多い中、弔問客への応対はとても負担が大きいものです。長い挨拶や個人的な感情を詳しく述べることは避け、静かで落ち着いた声のトーンで話し、遺族の気持ちに配慮した言葉を選びましょう。また、故人の死因や詳細について詳しく尋ねることは避け、遺族の気持ちに配慮することが大切です。

詳しくは、「シーン別お悔やみの言葉」を参考にしてみて下さい。

 

通夜ぶるまい

通夜ぶるまいは故人を供養するとともに、お通夜の後に遺族が参列者に対して感謝の意を表し、軽食や飲み物を提供する席です。仏教の教えでは、故人の霊を慰めるために行われるものであり、参列者は招かれた場合、予定が許す限り参加し、故人を偲びながら食事を共にすることがマナーです。食事や飲み物は無駄にしないように気を付け、必要以上に多く取りすぎないようにします。通夜ぶるまいの場では、あまり騒がしくせず、故人の思い出や生前の話を静かに語り合うことが望まれます。また、アルコールが提供されることもありますが、飲み過ぎには注意し、節度を保った行動を心がけます。通夜ぶるまいは、遺族への気遣いを忘れず、静かな雰囲気を大切にする場ですので、その趣旨に沿った行動を心掛けることが大切です​。詳しくは「通夜ぶるまいに招かれたときのマナー」でご紹介していますので、参考にしてください

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