お葬式の準備
お葬式の準備
遺体搬送の費用
遺体を搬送する費用は、搬送する距離によって設定されています。搬送費が葬儀費用に含まれている定額コースの場合は、10kmまでの搬送費が含まれているのが一般的ですが、それを大幅に超える場合は、別途費用を見込まなければいけないことを予備知識として持っておくと良いでしょう。ここでは、10kmを超える長期搬送料金の相場と、飛行機を使わなければならない距離、海外で亡くなった場合の搬送方法と費用などについてご紹介します。
10kmを超える長期搬送料金の相場
●覚えておきたい金額の目安
遠隔地で亡くなった場合でも、その場で火葬するのではなく、自宅へ帰してあげたい場合は、長距離搬送をすることになります。10kmを超える長距離搬送の料金形態は、搬送距離が10km増える毎に、3,000~5,000円がプラスされていく形で計算されるのが一般的です。また、100kmを超えるような中・長距離となった場合、搬送距離毎の金額にプラスして、高速料金や早朝・深夜料金などの諸雑費が追加されます。長距離での搬送は、ドライバーが2人乗車することも多く、人件費が通常の倍かかることもあります。
ここで使われている走行距離というのは、搬送車の車庫から現地までを換算した距離のことを言います。長距離搬送料金を考える際のひとつの目安として、500kmの長距離搬送の場合は、人件費や高速代金などの諸経費込みで、15~30万円程度かかることを覚えておくと良いでしょう。搬送業者によっては、距離料金から換算するよりも割安なパック料金を用意している会社もあります。
●搬送費用を抑えるには
陸路での搬送をお願いする場合は、葬儀も同時にお願いできる葬儀社に頼めば、人件費などの諸費用を節約することができます。往復分の料金が発生することを含めても、総額でお得になることがあります。近くに往復の搬送を行ってくれる葬儀社を見つけた場合は、搬送と葬儀を同業者にお願いすることも検討してみると良いでしょう。
空輸を使った方が良い距離
500km近い距離やそれを超える長距離搬送の場合は、搬送よりも空輸の方が割安になることがあります。都内から地方へ搬送したい場合の空輸費用の目安は、20万円前後です。棺やドライアイス、故人の体重の合計が100kg以上になった場合や、故人の身長が高く、ひと回り大きな棺を用意しなければならないような場合は追加料金が発生しますが、その金額を追加したとしても、空輸の方が割安で使えることがあります。陸路での搬送と空輸のどちらにしようか迷った場合は、一度見積もりをもらい、比較検討することをおすすめします。
海外で亡くなった場合
●日本へ搬送するために必要な手続き
海外で亡くなった故人を日本へ搬送したい場合、以下のような段階をふまなければなりません。
・医師から「死亡診断書」をもらう。
・死亡してから搬送されるまでの間、保管してもらえる場所へ移動させる。
・現地から日本までの距離を鑑み、エンバーミング処理が必要な場合は、エンバーマーにお願いし、「防腐証明書」をもらう。
・大使館領事部へ連絡し、「通関に必要な書類」の手続きを依頼する。
・航空便の手配、予約をする。
・遺体を納棺・梱包した後、爆発物検査を行い、各種証明書をもらう。
・空港へ搬送する。
なお、遺体を飛行場へ搬送する場合は、現地の葬儀社へ荷受人となってもらいます。また、海外空輸棺の中に納める際に、大使館員が立ち会う場合もありますので、詳細は大使館へ聞いてみると良いでしょう。
●海外から日本への空輸費用の目安
海外から日本へ空輸する場合の費用は、搬送に必要な人件費や棺、寝台車、ドライアイス、空輸運賃、エンバーミング代などを含め、アジア圏で100万円~、ハワイやニュージーランド、ロシアで100~150万円、北欧で150万円前後が目安です。近年では、日本人が海外へ移住したり、出張などで国内外を行き来したりするケースが増えていることもあり、海外と日本の橋渡しの手助けをする医療情報センターなども活発に活動しています。もし、分からないことがあった場合は、そのような機関へ問い合わせてみると、心強いサポートが受けられるかも知れませんね。
以下に、各シチュエーションでの料金の目安は、以下の通りです。
10kmを超える陸送 | 10kmずつ増える毎に3,000~5,000円ずつ追加。
500kmの搬送で、15~30万円。 |
空輸での搬送 | 500kmの搬送で、20万円前後。 |
海外からの搬送 | アジア圏 100万円~
ハワイ・ニュージーランド・ロシア 100~150万円 北欧 150万円前後 |
お葬式の費用の一部として、参考にしてみて下さい。