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自分の死後に残される膨大なデジタルデータ

つい最近LINEのやりとりが流出して問題になった芸能人がいましたが、今や自分の写真や日記はパソコンやデジカメの中にだけあるものではなくなりました。

FacebookやtwitterなどのSNSサービスを利用して書き込んだ文章や写真、フリーメールを利用してやり取りした過去のメールはサービス提供会社のサーバの中に保存され、削除しなければほぼ永久に残されます。もちろん、自分の死後も。
ぜひ家族のために残したいという場合は別ですが、おそらく個人的な楽しみの範囲のものが殆どで、死後は削除したいと考える人が大半ではないでしょうか。
しかし、それに備えているという人がどれほどいるでしょうか?

 

個人のデジタルデータ内容

ここで個人のデジタルデータにはどんなものがあるか、一覧にしてみました。

デジタルデータでも、自身のパソコンやスマホに保存されていて、他者が共有できないものを「オフライン」、サービスを提供する会社のサーバ内に保存され、どこからでもアクセス可能なデータを「オンライン」として分けて考えてみましょう。

 

オフライン

※パソコンやスマホに保存されたもの

デジカメやスマホで撮影した写真
プロバイダ提供のメール

(送信したもの、受信したもの両方)

オンライン

※どこからでもアクセス可能なデータ

Facebook、twitter、mixi、LINEなどのSNSサービス上の書込み、写真
アメブロ、ライブドアブログなどを利用したブログ
ショッピングサイトに登録した個人情報、購入履歴、カード情報
オンラインサービス(ゲームなど)に登録した個人情報
フリーメール(googleやyahoo)でやりとりしたメール

 

代表的なものを上げただけでもオンライン上のデジタルデータのほうが圧倒的に多いことが分かります。全てのサービスを利用していないという人でも、いくつかは心当たりのあるものがあるのではないでしょうか。

 

死後のデジタルデータ3

 

オンライン上の個人情報を管理するには

2013年にGoogleが「アカウント無効化管理ツール」というサービスの提供を開始したのはかなり画期的でした。アカウント所有者が一定期間サービスを利用しなければ、自動的にアカウントを削除するというサービスで、その一定期間は3か月~18か月の中で、自分で設定することができます。削除の1か月前にその旨をメールで通知してくれるので、生前にうっかり削除されてしまうということもありません。
しかし、その他のサービスに関しては死亡した人の遺族や友人からの申請が必要で、自分で設定できるサービスを提供しているところはまだまだ少ないのが現状です。

 

サービスの一例

 

サービス名 サービス内容
google アカウント無効化管理ツール ●自分でタイムアウト期間を設定し(3ケ月~18ケ月で設定可能)、その期間アカウントが使用されないと削除される。事前にアラートメールが届くので、いつの間にかアカウントが削除される心配は無い。

●メールの委任の設定をすると、設定された人は閲覧、送信、削除が出来る。

Yahoo! Yahoo!エンディング ●お別れメッセージの保存

●Yahoo!ボックスのデータ削除

●有料サービスの課金停止

※いずれも公的証明書による死亡確認が必要

twitter サービス名は特になし 家族、または友人がリクエストフォームから死亡を申請し、必要書類を提出するとアカウントが削除される。
facebook 追悼アカウント ●「追悼アカウント管理人」設定で、自分の死後にアカウントを処理する人を指定できる。

●遺族、または友人が申請すると追悼アカウントに切り替えられる。希望すればアカウントは削除できる。

※この場合は公的証明書による死亡確認が必要

 

いずれのサービスでも共通しているのは、何もしなければ一生データが残るということです。目に見える遺品は処理が可能ですが、SNSサービスのデータは遺族にとっても処理が非常に厄介ということになりますね。

 

死後のデジタルライフの準備

今後サービスが拡充されていくことは予想されますが、現時点では死後のすべてのデータの処理を事前に設定しておく方法はなさそうです。
もしものことがあった時に、自分のデジタルデータが永遠に第三者に保管されることを防ぎたいと考える場合は、何かしらの対策を講じる必要があるでしょう。
やはり最善策は、自分の使用しているネット上のサービスをエンディングノートなどに書き記し、削除を依頼するよう家族にお願いしておくことと言えそうです。

 

死後のデジタルデータ2

 

 

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