お葬式の準備
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少額短期保険とは
お葬式をあげるには、ある程度のまとまったお金が必要です。子供や親戚に負担をかけてしまわないためにも、もしものときに葬儀費用をまかなえるだけの蓄えをしておきたいものですね。その方法のひとつとして、少額短期保険を使用するという選択肢もあります。ここでは、少額短期保険についてご紹介しましょう。
葬少額短期保険の特徴
少額短期保険は、保険金額が少額で契約年数が1年と短期の保険を指します。少額短期保険業者は比較的規模が小さく、生損保の保険料控除が受けられないという点で保険会社と大きく異なります。通常の保険よりもお得に加入でき、契約更新のタイミングで気軽に保障内容を変更できるという点から、柔軟性の高い保険といえるでしょう。ただし、見方によってはデメリットともなる点もあるところは覚えておきたいところです。それでは、葬儀費用を少額短期保険でまかなうための死亡保険について具体的に見てみましょう。
死亡保険
●加入金額上限は300万円まで
少額短期保険の死亡保険は、保険金額の上限が300万円以下と決められています。医療保険や損害保険など、他の少額短期保険に同時加入する場合は、これらの合計額が1,000万円を超えない範囲で加入できます。詳しくは以下の表をご覧ください。
死亡保険 | 300万円以下 |
医療保険(傷害疾病保険) | 80万円以下 |
疾病等を原因とする重度障害保険 | 300万円以下 |
傷害を原因とする特定重度障害保険(※2) | 600万円以下 |
傷害死亡保険 | 傷害死亡保険は、300万円以下
(調整規定付き傷害死亡保険の場合は、600万円) |
損害保険 | 1,000万円以下 |
低発生率保険(※3) | 1,000万円以下 |
※日本少額短期保険協会より抜粋
●更新は1年ごと
少額短期保険は1年更新型であることが多いため、保険料も安めに設定されているところが魅力です。加入金額は更新するタイミングで変えられ、手持ちのお金と残したいお金の兼ね合いを調整しやすいところもメリットといえるでしょう。加入し続けたい場合は、更新すれば保険が継続されます。90歳~99歳くらいまで継続加入できる保険もあるので、安心して長生きできますね。
●比較的加入しやすい
また、少額短期保険は加入時の条件が比較的ゆるいところが多いのも特徴のひとつです。中には、持病があったり服薬中であったりしても加入できる保険も存在します。加入時の年齢も1歳~80歳前後と幅広いため、高齢になってから加入を検討する人も少なくありません。
●重度障害状態でも保障されるものもある
少額短期保険の生命保険の多くは、死亡時だけでなく、重度障害になってしまった場合にも保険金の支払い対象となることが多くあります。高齢になると、三大疾病の発病などによって重度障害状態となる可能性も高まります。死亡保険に加入することを検討している場合は、重度障害状態となった場合にも保証されるのかをチェックしておきましょう。
●毎年の保険料を一定にできることも
短期更新型である少額短期保険は、その年の収入と支出のバランスを考えて保険料を決められるところがメリットです。しかし、一方で保険料が毎年変わるのは考えにくいと思われる方もいるかもしれません。このような場合は、保険料が一定になるコースがおすすめです。ただし、保険料が一定になる分、保険額は年齢を重ねると共に減っていくという点は覚えておきましょう。
葬儀用の少額短期保険がある
葬儀を目的とした少額短期保険のプランを用意している保険会社もあります。葬儀費用の準備を目的としているので、葬儀費用の支払いに適した制度になっています。たとえば保険金の支払いに関していうと、お葬式費用の支払いのタイミングに間に合うように最短で翌日に支払いが行われる商品もあります。
「遺産でお葬式費用を支払える?」でもご紹介しているとおり、故人の財産をお葬式費用に充てるのには様々な手続きが必要で、手間と時間がかかるものです。葬儀費用を前提としての費用の準備や、葬儀に関連する費用の補てんとして考えるにはかなり適した方法と言えるでしょう。
少額短期保険のデメリット
少額短期保険は、万が一のときのための保障を充実させるために比較的気軽に入れる保険です。しかし、その一方でデメリットとなる点があることは覚えておきましょう。
●掛け捨て型であること
少額短期保険は、月々の支払額を抑えている分、掛捨て型の保険です。一般の保険のように、満期保険金や解約返戻金、配当金などがある保険はありません。
●生命保険料が控除対象外
もうひとつ覚えておきたいことは、保険料控除が適用されないという点です。一般の生命保険は、年間で支払った保険料に対して所定の計算によって算出された金額が控除されますが、少額短期保険の場合、控除は一切ありません。保険に加入するタイミングによっては一般の保険に入った方が割安になることもありますので、一度比較検討してみることをおすすめします。