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安置とは

息を引き取ってからお葬式が行われるまでの間、遺体は一度、自宅あるいは安置施設にて安置されます。遺体の安置は、お葬式の内容を決めるよりも前に行わなければならないものです。

安置の手順は安置する場所によって異なる上、それぞれの安置方法によってできることとできないことがありますので、安置方法をどうするかについては事前に考えておく必要があります。
安置の意味については、「安置とは」で詳しくご紹介しています。

 

安置する場所と設備

遺体を安置する場所の選択肢は、大きく分けて自宅、葬儀場の安置室、民間業者の安置室の3か所あります。以下に、それぞれの特長やメリット・デメリットをご紹介します。

 

自宅に安置する

自宅でお葬式が行われていた頃は、自宅に安置することが大半でした。
亡くなった場所から自宅まで遺体を搬送し、仏間や故人が使っていた寝室などに安置をします。寝具は故人が使っていたものをそのまま利用します。

メリット

自宅とは別の安置施設に安置した場合は面会の時間が限られていたり、面会自体が叶わない場合もありますが、自宅に安置した場合は故人と最期の別れの時間をゆっくりと過ごすことができます。
また闘病生活が長かったため、最期に自宅に返してあげたい、と願う遺族もいます。自宅でお葬式を行う場合は一度の搬送で済ませることができ、安置の費用がかからない点も、メリットの一つと言えるでしょう。

デメリット

遺体を安置する部屋を別途確保できない場合、家族の生活の空間に安置することになります。現代は生活が様式化してしまっているため、昔のように遺体を安置するスペースが確保できない場合も少なくありません。

遺体の腐敗を防ぐドライアイスや枕飾りについては自分たちで用意しなければならないため、その分の費用や調達方法は考えて置く必要があります。

また、マンションなどの集合施設の場合は遺体の搬入にエレベータを使わなければなりません。貨物用のエレベータ設備があれば良いのですが、そうでない場合は非常階段などを使って搬入することになるため予定外の搬送費がかかる可能性があります。
詳しくは「マンションに遺体を安置できる?」でご紹介しています。

 

葬儀場に安置する

大半のお葬式が葬儀場で行われる現在では、葬儀場の安置施設に安置するのが最も一般的な選択肢となっています。

 

メリット

お葬式を行う葬儀場が決まっていれば、葬儀場併設の安置施設に安置するのが一番手間のかからない安置方法です。お葬式を行う場所と安置の場所が別の場合、まず病院から安置場所へ、安置場所から葬儀を行う場所へと、2回の遺体搬送が必要になるからです。

葬儀場はお葬式に特化した専門の施設のため、安置に必要なものは全て揃っていますし、専門のスタッフが全て対応してくれます。自宅で安置する際のように、自分たちでドライアイスや枕飾りを準備する必要はありません。家族を亡くしたばかりの遺族にとっては、故人とのお別れに専念できる設備とサービスを提供してもらえる点で安心できます。

但しお葬式を行う葬儀場が前提で、安置施設のみの利用は基本的に対応されていません。

デメリット

葬儀場の安置施設に安置することのデメリットと言えば、一番は費用面でしょう。安置施設の使用は日数で費用が決められているため、安置の日数が増えればその分費用もかさみます。火葬場待ちですぐにお葬式を行うことのできない都心部なのでは、予想外の費用が掛かってしまうケースもあります。

また、安置されている間は故人との面会時間が限られていることがあり、自由に面会できないことは心得ておきましょう。

 

民間業者の安置施設に安置する

3つめの選択肢として、民間業者の安置施設に安置する方法があります。日本では9割近くが病院で亡くなると言われていますが、病院で亡くなった場合遺体は一時的に病院内の霊安室に保管されます。但し霊安室に保管できる時間は決して長くなく、通常は数時間以内に遺体を運び出さなければなりません。

しかし、お葬式をどこで行うかが決まっておらず、自宅にも安置するスペースが無い場合には、一時的に遺体を安置する必要があります。そんな際の選択肢として、安置施設を持った民間業者に安置を依頼するという選択肢があります。

 

メリット

既にご説明した通り、お葬式を行う場所が決まっていない場合に利用できる安置施設です。遺体ホテルと呼ばれることもあります。安置専門の設備であるため、必要なものが全て揃っている点、専門スタッフが対応してくれる点と合わせて、葬儀場の安置室よりも面会の制限が少ない点もメリットと言えるでしょう。

 

デメリット

葬儀場の安置室と同様に、安置の日数で費用がかかります。火葬場待ちでお葬式までの日数が長くなってしまう場合などは費用がかさんでしまう点がデメリットと言えるでしょう。また、安置専用の施設までの距離が遠い場合、搬送費用も併せてかさみます。面会の制限が少なくても、距離が遠いためになかなか面会が叶わない可能性も考えられます。

 

このように遺体を安置する方法はいくつかありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。それぞれの施設を利用する際の費用については、「安置の費用」で詳しくご紹介していますので、参考にしてみて下さい。

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