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大往生とは

「大往生」とは亡くなった人の亡くなり方を表す言葉です。

「大往生を遂げる」などとも言い、天寿を全うして安らかに死ぬこと、また立派な死に方のことを指します。

しかし、どちらもはっきりした定義があるわけではありません。天寿とは天から授かった寿命のことですが、何歳から何歳までが天寿だという基準はありません。

また、どのような場合に「立派な死に方」だと言えるのかについても、特に定義がありません。

では、「大往生」という言葉はどのような場合に使うのが適切なのでしょうか?

一般的な「大往生」の使われ方

一般的に「大往生」が使われるケースは、平均寿命よりも長く生きた場合が多いようです。日本は世界でも有数の長寿国ですので、男女を合わせた平均寿命の80歳半ばを超えていれば、大往生だと考える人は多いでしょう。

もちろん平均寿命が上がればこの限りではありません。

人生100年時代と言われる昨今、80歳半ばでは早すぎる死だと言われるようになるのも遠い先ではないでしょう。

また、病死や事故死の場合は平均寿命を超えていても「大往生」は使いません。

あくまで老衰や自然死などの安らかな状態での他界に対して使う言葉です。

 

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遺族に言うのはマナー違反

「大往生」自体はネガティブな表現ではありませんが、遺族に使う場合は注意が必要です。大切な家族を亡くして悲しんでいる遺族に「大往生ですね」などと言うと、“もう十分長生きしたのだから、死んでも良いだろう”という意味に捉えられかねないからです。

周りから見れば十分に長生きしたように見えても、遺族はもっと長く生きてほしかったと考えているかもしれません。

「お元気だったのでとても残念です」「どうぞ気を落とさずに」「心中お察しします」といった、寿命などには触れない内容で遺族を気遣う言葉をかけるほうがベターです。

逆に、遺族側が故人に対して「大往生」を使う分には問題ありません。

「大往生で、故人も満足しているでしょう」「天寿を全うしたので、心おきなく見送ることができます」などは、遺族側が使う表現になります。

 

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遺族側が「大往生」を使った場合の返し方

もし遺族側から「大往生」を使った場合、どのように返すのが良いのでしょうか。

もちろん否定をする必要はありませんが、遺族側が謙遜も含めて「大往生」と言っている可能性もあるため、うっかり「そうですね、大往生でしたね」などと同調するのは少々危険です。

この場合は、「そうですか、安らかに逝かれたのなら救われますね」「残念ですが、故人様が満足されていたら何よりです」などと、「大往生」を使わない言葉で返すと良いでしょう。

 

 

 

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