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無宗教の定義

無宗教とは

無宗教は、特定の宗教に信仰を持たない考え方のことを指します。また、宗教そのものに関心がなく、信仰しているものがない状態を指す場合もあります。

日本の宗教に対する概念

信仰の自由を謳っている日本では、国家的あるいは地域的に特定の宗教を強要するような風潮はありません。また、世の中には様々な宗教があり、どれを信じるのかは自由だという教育や教養が身についているため、どの宗教を選ぶのかは個人の自由であるという考え方が根付いています。

日本人の宗教に対する自由度の高さは、年間行事を見るだけでもよく分かります。例えば、お正月の初詣は神道の神がいる神社へお参りに行き、8月には仏教行事であるお盆を行います。はたまた、クリスマスの時期にはクリスマスパーティーなどをして各々の時間を過ごします。どれも別の宗教の行事ではありますが、日本人の中でこれはどの宗教の行事だなどとこだわる人は、宗教が統一されている国に比べてはるかに少ないのではないでしょうか。

無宗教葬4

檀家がある家の者は、無宗教とは言えないのか

宗教への意識が多様化している日本ですが、江戸時代から明治初期にかけては仏教を信仰する家が非常に多くありました。それは、一族がひとつの寺院を菩提寺とし、結婚式や葬儀などの冠婚葬祭の行事にとどまらず、様々な面からお寺を拠り所として強いつながりを持っていました。

しかし、核家族化が進む現代では、檀家を守る子孫が減っている他、地元から東京などへ移り住む人も増えてきたため、長年続いていた檀家制度のつながりが年々薄れつつあるのが現状です。中には、ずっと実家から出て暮らしているため、実家に檀家が存在することを、親のお葬式で初めて知る人もいます。

このように、宗教との関係性が薄れている現代では、自分は無宗教であると名乗り出る人が増えることは、ある意味自然なのかも知れません。

無宗教葬

無宗教葬とは

信じている宗教がない人や特定の宗教を信じていない人が増える中、特定の宗教儀礼に属さない方法で行われる「無宗教葬」が増加しつつあります。無宗教葬は、決められた儀式に則った方法ではなく、自身のこだわりや希望の方法を取り入れられるお葬式です。

無宗教葬2

無宗教葬のメリット

形式ばった作法が必要ない

例えば、仏教や神道であれば住職、祭主、キリスト教であれば神父や牧師を招いて行われますが、無宗教葬の場合は誰を呼ぶ必要もありません。また、お焼香ではなく献花にしたり、そもそも献花も行うのをやめたりすることも自由です。

オリジナリティーあふれる式が作れる

また、お葬式の合間に故人の思い出写真をスライドで流したり、動画を流したり、故人が好きだった音楽を流したりすることも可能です。家族の始まりをプロデュースする結婚式と同じ様に、故人の最期をプロデュースできるため、非常に意義深いものとなりそうですね。

無宗教葬の注意点

親族間でトラブルにならないよう理解を得る

無宗教葬が広まってきつつあるとは言えど、その割合はまだ10%にも及びません。まだまだ仏教や神道などの形式で行われる葬儀が多い中、誰にも相談せずに無宗教の葬儀を行うと、変わり者と思われたり、宗教者がいないと故人が成仏できないと、とまどってしまう親戚の方が出てくることが十分考えられます。もし故人が無宗教であったとしても、必ず周囲の同意を得ておいた方が無難でしょう。また、決まりごとがある仏式や神式のお葬儀と違い、内容によっては準備に時間を要する場合がありますので、無宗教葬を行いたい場合は、日程的にも余裕を持って行うことを考えておきましょう。

納骨場所の確認をしておく

無宗教葬を行った際に問題となりやすいのは、お骨をどこへ納めるかということです。お葬式は無事無宗教葬で行えたのは良いものの、いざ菩提寺へ納骨してもらおうとしたらお寺に断られた、というケースがあります。故人の生前から確保していたお寺のお墓があったとしても、そこはあくまで仏教のお寺であるため、戒名が必要であったり、そのお寺で葬儀をしなければ入ることができなかったりする場合があるのです。お寺のお墓に納骨したい場合は、どのようにすれば納骨してもらえるのかを予め確認しておく必要がありまです。

無宗教葬の経験が豊富な葬儀社にお願いする

無宗教葬のもうひとつの注意点は、葬儀内容についてしっかりと組み立てることです。宗教的な縛りがない反面、全ての工程を自分たちで構成していく企画力が求められます。そこで力になってくれるのが、無宗教葬をたくさん行った経験がある葬儀社です。仏式や神式の葬儀しか行ったことがない葬儀社に比べると、演出力や実行力で大きな差が出てきます。「音楽が好きだった、お花が好きだった、書道や絵画を趣味にしていた」等々、多くのヒントが有ればある程、葬儀社からいろいろな提案をしてもらえます。ノープランで無宗教葬を行うと、何とも間が抜けたお葬式になってしまい、会葬者もどうしていいのか解らないという事態になりますので、あまりお勧めできません。自身が選択した葬儀の種類で後悔することがないように、葬儀社も慎重に選ぶ必要がありそうです。

弔問3

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