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盛篭の役割とは

盛篭は、葬儀や法要の場において大切な役割を果たします。まず、故人への供養として供えられます。盛篭に含まれる果物や線香、和菓子などは、仏教や神道の教えに基づき、故人の霊を慰めるための象徴です。特に仏教では、丸い果物が「円満」を意味するため好まれる傾向にあります。

また、盛篭は遺族への弔意を示す手段としても重要です。豪華に飾られた盛篭は、会場や祭壇を彩ります。特に葬儀や告別式の場では、供花と並んで盛篭が配置されることが一般的であり、会場全体に厳粛な雰囲気を作り出します。

盛篭を贈るのは、故人の親族や親しい友人、勤務先、通っていた学校などの団体が中心です。また、遠方に住んでいるため葬儀に出席できない場合に、盛篭を贈ることで気持ちを伝えることもあります。ただし、地域や宗教の習慣によっては盛篭の使用を控える場合もあるため、事前の確認が必要です。

 

盛篭に入れるもの

盛篭の中身は、宗教や地域の習慣により異なりますが、一般的には以下のようなものが含まれます。

1.果物:スイカ、メロン、リンゴ、ミカン、ブドウなど、形が丸く日持ちする果物が選ばれることが多いです。特に奇数個で盛りつけられることが一般的です。

2.和菓子や焼き菓子:日持ちがする煎餅や羊羹、ゼリーなどが好まれます。冷蔵保存が必要なものや生菓子は避けられます。
3.
線香・ろうそく:仏教の儀式では定番の供物です。
4.
缶詰や乾物:昆布や海苔など植物性の食品が推奨されます。

宗教による違い

盛篭には宗教ごとの注意点もあります。

仏教

殺生を避けるため肉や魚を含む食品は不適切とされています。果物や菓子、缶詰などをはじめ、お線香やろうそくを詰め合わせたものが一般的です。

神道

神道ではお線香やろうそくが使用されないため、これらを盛篭に含めないようにする必要があります。果物や米、塩などが選ばれることが多いようです。

キリスト教

キリスト教では盛篭そのものを贈ることがなく、食物を供える習慣もないため生花を選ぶことが一般的です。地域ごとの習慣も考慮し、贈る前に遺族や葬儀担当者に相談すると良いでしょう。

 

盛篭の費用の相場

盛篭の費用は、内容や地域によって異なりますが、一般的な相場は1万5千円から2万円程度です。葬儀や告別式で目立つ位置に置かれるため、金額が揃えられる場合が多く、注文時に他の盛篭の価格を確認するのが無難です。

購入場所としては、葬儀社や百貨店、ネットショップが主な選択肢となります。葬儀社を通じて手配する場合、会場の設営や他の供物とのバランスを考慮してくれるため、スムーズに手配が進みます。百貨店では、高品質な果物やお菓子を含む盛篭を購入できます。ネットショップでは、画像を確認しながら予算に合ったものを選べる利点があります。

また、盛篭を自作することも可能です。100円ショップなどで籠や飾りを購入し、故人や遺族に喜ばれる内容で作成すれば、既製品よりも安価に抑えられる場合もあります。ただし、宗教や地域の習慣を十分に考慮した上で作成することが求められます。

 

盛篭のマナー

盛篭を贈る際には、以下のマナーを守ることが重要です。

1.事前確認:宗教や宗派によって、盛篭の内容や贈り方が異なるため、必ず遺族や葬儀社に確認を取ります。お供え物を辞退している場合には、無理に贈らないようにしましょう。
2.
適切なかけ紙:盛篭には、葬儀の宗教や場面に応じたかけ紙を用意します。例えば、仏教では「御供」や「御霊前」、神道では「御玉串料」と記載します。
3.
配送タイミング:葬儀や法要の直前に届くよう手配します。直前の手配では希望日に間に合わない可能性があるため、余裕を持って注文しましょう。
4.
香典の準備:盛篭を贈る場合でも、香典を別に用意するのが一般的です。ただし、遺族が香典を辞退している場合は不要です。

盛篭を贈る際には、遺族に負担をかけないよう配慮し、贈る目的やタイミングを慎重に考えることが大切です。

盛篭は、故人への供養と遺族への弔意を示す象徴的な供物です。その役割や中身、費用の相場、贈る際のマナーを理解することで、適切に盛篭を準備できます。宗教や地域の習慣を尊重しながら、真心を込めて贈ることが大切です。

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